【日本庭園を知って楽しむ】 3-1 日本庭園の分類~何を表現しているかという視点
若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。
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旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。
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日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。
下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
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■■3 日本庭園の分類
日本庭園は、一律ではなくいくつかに分類することができます。しかし、その分類法は、どのような視点で見るかによって分類方法が異なります。
ここではいくつかの視点に分けて分類をします。
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■ 3-1 日本庭園の分類~何を表現しているかという視点
「何を表現しているか」という視点で見てみましょう。
「日本庭園は芸術作品である」というのが、重森完途氏のことばです。日本庭園をいる時には、まずは「何を表現しているのか」が重要です。庭園が全体として何を表しているかの分類として、重森完途氏は、以下の3つの用語で分類しています。
□ 浄土式庭園
□ 蓬莱式庭園
□ 縮景式庭園
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◆ 浄土式庭園
浄土式庭園は、極楽浄土を表現した庭園で、阿弥陀仏信仰によって極楽浄土への往生を願う浄土思想に基づいています。
池と阿弥陀堂をセットにして、大海を越えて浄土に至るという情景を表現した庭園です。平安後期から鎌倉時代にかけてよく造られています。有名な平泉の毛越寺庭園が、その代表的な庭園としてしばしば採り上げられます。
毛越寺庭園の他には「白水阿弥陀堂境域庭園」(福島県いわき市)、「称名寺庭園」(神奈川県横浜市)、「浄瑠璃寺庭園」(京都府木津川市)、「平等院庭園」(京都府宇治市)などがあります。
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◆蓬莱式庭園
蓬莱式庭園は、蓬莱神仙思想に基づいた庭園で、中国の影響を非常に強く受けています。
蓬莱神仙思想というのは、不老不死を願う道教的な思想です。不老不死の仙人が住む蓬莱山(蓬莱島)や、長寿の象徴である鶴や亀をモチーフにした島(鶴島、亀島)で構成されるのが蓬莱式庭園の特徴です。
蓬莱山、鶴島、亀島を表す石組はいろいろな庭園に採り入れられますが、それらが主役となった庭園を「蓬莱式庭園」や「蓬莱形式の庭園」などといいます。
代表的な庭園として、「頼久寺庭園」(岡山県高梁市)、「金地院庭園」(京都府京都市)、「安養院庭園」(兵庫県神戸市)などが挙げられます。
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◆縮景式庭園
浄土式庭園や蓬莱式庭園は想像上の景色を再現した庭園ですが、実在する景色を再現した庭園が縮景式庭園です。すなわち、前二者が宗教色を強く持ち、抽象性が高いのに対し、縮景式庭園は、写実性を持った具象性が高い庭園といえます。
もともと縮景というのは、荒磯や州浜の景観などの自然景観の一般的なイメージを庭園内に縮小して再現する手法でしたが、桃山時代以降は実在する景勝地を模する手法として、いろいろな庭園で使われてきました。
縮景で表現される対象としては、松島、天橋立、富士山、西湖(中国浙江省杭州市)などがあります。縮景の手法自体はいろんな庭園で使われていますが、主として縮景で構成される庭園を縮景式庭園といいます。
縮景式庭園はあまり多くないですが、代表的なものとして「縮景園」(広島県広島市)、「松濤園」(福岡県柳川市)などがあります。
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3つの代表的な分類用語で紹介しましたが、全ての庭園がこのどれかに分類されるわけではありません。総合的な庭園もありますし、禅の思想に基づいた庭園のように、特に決まった言葉のない形式もあったりします。
(【Wikipedia】、重森完途氏・コトバンクを参照して作成)
■ 日本を代表する庭園
都道府県別
リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm
ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】
写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。
静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm
【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています