【心 de 経営】 表現力を高める10-02 万物流転の激変の中で変わらないもの
コンサルタントなど士業・経営の専門家だけではなく、ビジネスパーソン全般において、プレゼンテーションをしたり、文書作成をしたりすることは避けて通れない時代となりました。
私自身は、表現力に感する専門家ではありませんが、経営コンサルタント40年余の経験を通じて培ってきたものがあります。
自己流ではありますが、それを駆使して永年この仕事に携わり、生涯現役のつもりで老骨鞭を打っています。
この経験から、少しでも皆様のお役に立てばと考え、「表現力を高める」というカテゴリーで、
より良い日本語とは
ロジカル・ライティングでより良いビジネス文書の作成
訴求力の高いプレゼンテーション術
ロジカル・ネゴーシエーションでビジネスに成功する
論理話法で自分を上手に表現する
などについて、独断と偏見でもってお届けいたします。
■ 10-02 万物流転の激変の中で変わらないもの
ロジカル・ライティングは、原則を重視します。
原則重視と言いますと、原則にとらわれすぎて、原則に縛られ、自由な発想を疎外するのではないでしょうかとお考えの人も多いでしょう。すなわち、原則重視ということは、「論理的ではない」ように聞こえるかもしれません。
スティーヴン・R・コヴィーは、この世で変わらないものは3つあり、それは「変化、原則、選択の自由」であると、名著「ビジネスシンク」の前書きで述べています。
世の中は変化するものです。鴨長明「方丈記」の書き出しは有名です。
ゆく川の流れは絶えずして、
しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮ぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、
またかくのごとし。<以下略>
このように万物流転の世の中ですので、流れる川の水のように、同じように見えても、眼前の水はけっして同じものではありません。しかし、コンパスが常に北を指すことを利用すれば、道に迷ってもいつしか目的地に到達できます。
しかし、富士山の裾野に広がる青木ヶ原樹海に足を踏み込みますと、コンパスが示す方角は必ずしも北とは限らないのだそうです。
地球の地軸は、約2万6000年の周期で変化しているそうです。長いスパンで見ますと、コンパスが示す北は、いつも同じであるとはいえません。
これでは、コンパスが「不変の原則」ではなくなってしまいます。
青木ヶ原の樹海の問題は、青木ヶ原という特異な環境ですので、そこにいるときには、その特異性に即した対応策が求められます。
地軸の変動の問題は、宇宙的、天文学的な時間の流れの中での事象ですので、われわれの現在では無視して良い変動と言えます。
とはいえ、これらの事象のように、企業経営を取り巻く環境も変化してゆくのです。
その変化は、大きく変わるときには、すぐに変化に気づきますが、地軸の変動のような変化は、非常に大きな問題ではありますが、気がつかないで過ごしてしまうでしょう。
私達は、自分ではどうにもできない、このような変化の中で生活し、経営しているのですので、「世の中は変化する」という前提でいなければならないのです。
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