【日本庭園を知って楽しむ】5-052 庭園を見る視点・要素 自然風景式庭園 橋 構造による分類 石橋・木橋
若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。
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旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。
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日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。
下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
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■■5 庭園を見る視点・要素 自然風景式庭園
庭園を鑑賞するにあたり、庭園を構成するものが、どの様な意味合いを持つのかを知っているのと、そうでないのとでは、鑑賞の度合いが大きく異なります。
ここでは、自然風景式庭園を構成するものについて、その鑑賞のための基本的な知識を持っておきたいと考えます。
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■5-052 橋 構造による分類 石橋・木橋
日本庭園の苑路には、水の意匠が主題である庭園においては、重要な要素である池泉や水流にかけられる橋が不可欠です。
橋は、自らが庭園景観を構成する意匠の一つとして、庭園と調和する一方で、庭園を回遊する際の実用的な園路の一部として機能します。
浄土式庭園において橋は、『この世』と『あの世』を隔てる『三途の川』を渡るための、露地における『中門』的な役割をもっていました。
枯山水庭園においてよく用いられる石橋は、実用的な園路というよりは水景表現の一つの手段となっていました。
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◇ 構造による石橋の分類
日本庭園の『橋』についてお届けしています。
前回、お届けした「構造による分類」の続きで、その一つである「石橋」「木橋」の分類について、追加しておきます。
「Traditional Japanese Garden Styles」をもとに分類したものをご紹介します。
⑤石橋
1)板石橋
一枚板を橋として用いたもので、庭橋として一番多く見られるもの
2)継ぎ石橋
板石を2枚以上継いでつくった石橋
3)桁石橋
桁(梁)によって橋面を支える構造となっている石橋
4)アーチ(眼鏡)橋
江戸時代の初めに、中国の僧如定によって伝えられたアーチ型の石橋
5)沢飛橋
沢飛石が並べられて橋の代わりにしている物
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石橋につづきまして、「構造分類」の一貫として「木橋」についてご説明します。
⑥構造による分類 木橋
骨組みが木を中心に作られたはしです。土橋のように、外見的には土で作られているように見えても、基本的には木橋といえます。
ここでは「Traditional Japanese Garden Styles」をもとに分類したものをご紹介します。
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1)丸木橋
半割りや踏み面をとった丸太を渡した最も簡単な構造の橋で、樵が渡る山深い渓谷の景を表現する場合などに多く用いられます。
2)板橋
板面に厚板を用いた橋で、丸木橋に次いで簡単な構造の橋です。
3)桁橋(けたばし)
橋脚の有る無しにかかわらず、桁によって橋面を支える構造の橋です。
4)跳橋(はねばし)
岸の橋台から角材や丸太材を斜め上方に突き出して片持ち梁としています。その梁の先端に渡した梁を支点として、さらに片持ち梁を差し出して橋桁を置いた形態の橋です。 肘木橋や猿橋もこの一種です。
【 注 】「橋」の項は、次号にも続く
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(【Wikipedia】、宮元健次氏、重森完途氏・コトバンクを参照して作成)
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■ 日本を代表する庭園
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ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】
写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。
静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm
【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています