ごっとさんのブログ

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大腸ガンはアスピリンで予防できるか

2018-10-24 10:33:34 | 
ガンの患者数は、2014年まで胃ガンがトップでしたが、15年から大腸ガンが逆転し、国立ガンセンターが発表した今年の予測値でも、大腸ガンが4年連続1位で約15万2000人となっています。

胃ガンの原因は、98%程度がピロリ菌感染とされ、子宮頸ガンや肝臓ガンなどの感染型のガンの代表ですが、大腸ガンは肉中心の食事や肥満、運動不足といったメタボな生活習慣が発症の大きな要因とされています。

これまで欧米に多いと言われていたのが、日本で4年連続1位になったということは、欧米化が日本に確実に定着していることの表れです。

これが前置きとなっていますが、私はこの意見にまったく同意していません。ある研究によればガンの原因は5%が遺伝的要因で、5%が環境要因、90%は偶発的なものという結果も出ています。この結果はやや極端ですが、それでも細胞増殖時のコピーミスが主な原因であることは確かな気がしています。

これ以後の文章もあまり信頼していないのですが続けます。

メタボな生活習慣が主因ということは、その改善で予防できるということです。さらに早期発見の工夫をプラスすることで大腸ガンによる悲劇は、最小限に食い止めることができるのです。

肥満大国のアメリカの人口は日本の2倍以上ですが、死亡数はアメリカの方が少なくなっています。日本に先駆けて大腸ガン対策を行った結果で、年齢調整死亡率はピーク時の半分程度になっています。

この予防のカギとなっているのが、鎮痛薬バッファリンの成分としておなじみのアスピリンです。

13万人を超える米国人を32年にわたって追跡する研究では、アスピリンを定期的に服用している人は、消化系のガンの罹患リスクが15%低下するばかりか、大腸ガンに限ると19%も減少することが分かったのです。

これはアメリカ人がアスピリンが好きで、万能薬として常時服用している人が非常に多いという背景があるようです。

日本の研究でも、アスピリンの服用で、大腸ガンの前駆病変である腺腫の再発リスクが40%減少すると報告されています。こうした研究結果からアメリカ予防医療サービス対策委員会は、大腸がんの予防目的で低用量のアスピリンを服用することを推奨しています。

このアスピリンがガンに有効であるという話は、かなり前から見かけるようになってきました。ガンと診断されたらアスピリンと重曹を飲めば良いという噂がありましたが、科学的根拠のない一種の都市伝説のようなものと思っていました。

今回の記事がアスピリンの有効性の科学的論拠となるのか、どの程度の信頼性があるのか分かりませんが、面白い結果であることは確かなようです。

安価で安全性も高いアスピリンでガンが予防できるのであれば、試してみる価値がありそうな気もします。