大脳の過剰な興奮などで起きる「てんかん」の症状を改善するための選択肢が広がっています。
私はずいぶん前の話ですが、研究所の後輩が昼休みにてんかんの発作を起こし、あわてて救急車を呼んだことがありました。この後輩はその後発作が出ることもなく、突発性だけだったようですが、突然意識がなくなるというのは怖い病気です。
現在は埋め込み型の電気刺激装置で自動で発作を緩和できるようになり、遠隔地でも専門医にオンラインでの外来を受けることができるようになってきました。
100万人いるとされる患者の3割は薬が効きにくい難治性と見られています。埋め込み型の電気刺激装置は、左胸に埋め込む小さな装置から首付近の迷走神経に電気で刺激を与え、発作の頻度や症状を緩和します。
迷走神経刺激療法として2010年に保険適用されており、抗てんかん薬で発作を抑えられない患者や開頭手術が困難な患者などが対象になっています。
自治医科大学の調査によると、約360人の患者のうち、治療を始めて3年間で発作頻度が半分以上減った人が6割近くとなっています。装置は近年改良され、発作を検知して電流を流す「オート刺激モード」搭載のタイプが2017年に登場し、利便性が高まっています。
2010年以降に国内で埋め込み手術を受けたのは延べ1800人で、この療法は特に年齢制限がなく、装置を埋め込む手術のリスクも比較的低いとされています。
東京医科歯科大学や名古屋大学の研究チームは、発作の予兆をセンサーが縫い込まれた下着で検知し、スマートフォンで伝えるシステムの開発を進めています。胸部のセンサーが発作前の心拍リズムの乱れから予兆を検知し、情報をスマフォのアプリに送りアラーム音などで知らせて利用者が発作を予測します。
研究チームによると、臨床研究では早いケースで発作13分前から予兆が検知できました。発作を予測できれば、意識を失った場合のケガなどを防ぎ、生活の質を高めることができるとしています。
自宅で手軽にできる食餌療法なども推進されているようです。静岡神経医療センターは、ホームページに「てんかん食」を手軽に作れるレシピを紹介しています。てんかん食は、抗てんかん作用を持つケトン体を体内で生成するため、高脂肪低糖質の食事をとる治療法です。
同センターは退院した後も食餌療法を続けやすいようにと、2016年から公開を始めています。てんかん治療はもちろん薬剤が中心で、非常に良い効果を出す薬も開発されています。
それでもこういった薬剤療法が効かない患者もおり、色々な療法が試みられ、発作の予防や予知がかなり進んできたようです。
私はずいぶん前の話ですが、研究所の後輩が昼休みにてんかんの発作を起こし、あわてて救急車を呼んだことがありました。この後輩はその後発作が出ることもなく、突発性だけだったようですが、突然意識がなくなるというのは怖い病気です。
現在は埋め込み型の電気刺激装置で自動で発作を緩和できるようになり、遠隔地でも専門医にオンラインでの外来を受けることができるようになってきました。
100万人いるとされる患者の3割は薬が効きにくい難治性と見られています。埋め込み型の電気刺激装置は、左胸に埋め込む小さな装置から首付近の迷走神経に電気で刺激を与え、発作の頻度や症状を緩和します。
迷走神経刺激療法として2010年に保険適用されており、抗てんかん薬で発作を抑えられない患者や開頭手術が困難な患者などが対象になっています。
自治医科大学の調査によると、約360人の患者のうち、治療を始めて3年間で発作頻度が半分以上減った人が6割近くとなっています。装置は近年改良され、発作を検知して電流を流す「オート刺激モード」搭載のタイプが2017年に登場し、利便性が高まっています。
2010年以降に国内で埋め込み手術を受けたのは延べ1800人で、この療法は特に年齢制限がなく、装置を埋め込む手術のリスクも比較的低いとされています。
東京医科歯科大学や名古屋大学の研究チームは、発作の予兆をセンサーが縫い込まれた下着で検知し、スマートフォンで伝えるシステムの開発を進めています。胸部のセンサーが発作前の心拍リズムの乱れから予兆を検知し、情報をスマフォのアプリに送りアラーム音などで知らせて利用者が発作を予測します。
研究チームによると、臨床研究では早いケースで発作13分前から予兆が検知できました。発作を予測できれば、意識を失った場合のケガなどを防ぎ、生活の質を高めることができるとしています。
自宅で手軽にできる食餌療法なども推進されているようです。静岡神経医療センターは、ホームページに「てんかん食」を手軽に作れるレシピを紹介しています。てんかん食は、抗てんかん作用を持つケトン体を体内で生成するため、高脂肪低糖質の食事をとる治療法です。
同センターは退院した後も食餌療法を続けやすいようにと、2016年から公開を始めています。てんかん治療はもちろん薬剤が中心で、非常に良い効果を出す薬も開発されています。
それでもこういった薬剤療法が効かない患者もおり、色々な療法が試みられ、発作の予防や予知がかなり進んできたようです。