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大腸ガンを確実に予防する方法か

2021-07-02 10:25:54 | 健康・医療
近年ガンは3人に1人は発症するなどと言われていますが、胃ガンのように減少傾向がみられるものもあれば、増加している大腸ガンのようなものもあります。

大腸ガンは臓器別の患者数で男性の3番目、女性の2番目となっており(2017年)、死亡者数でも男性の3位で女性では1位となっています。この大腸ガンを予防する方法についての記事が出ていました。

大腸ガン予防のポイントは2つあり、ひとつは日本人を対象とした研究に基づいて、大腸ガンのリスクを下げることが確実と言われている「運動」としています。

運動で骨格筋から分泌されるマイオカインと呼ばれる生理活性物質は、脳神経系や代謝系などにさまざまな影響を及ぼします。私はこのマイオカインに注目していましたが、例えばそのひとつであるミオスタチンがあります。

これは運動した筋肉の細胞から放出されますが、この役割は周囲の筋肉の細胞に「もうこれ以上は成長するな」というメッセージを伝えているようです。これによって体内のエネルギー消費を抑えているようですが、運動をすれば筋肉が増えるだけではなく、この様な調節機能もあるところが人間の身体の面白いところかもしれません。

さてマイオカインのひとつで、運動によって分泌量が増え、加齢や不活動で量が低下するものに「SPARC」と呼ばれるものがあります。これは「ACF(異状陰窟巣)」のアポトーシスを誘導し、大腸ガンの発現を抑制することが分かっています。

ACFは肉眼的には正常に見える大腸粘膜でも、大腸ガンの前ガン病変と考えられているものです。2013年に発表された研究では、発ガン物質を与えたマウスに高強度・短時間・間欠的運動を実施したところ、大腸ガンの前病変AFCの数が、運動をしていない群の半分以下になりました。

健康な若年男性を対象とした研究でも、高強度・短時間・間欠的運動を実施したところ、SPARCが増加したという結果が出ています。どのような運動をすべきかは、個人のそれまでの運動経験によって異なるため、自分の体力に合った継続できる運動が良いとしています。

もうひとつのポイントが食事ですが、取り立てて新しいことはないようです。国立ガン研究センターの研究グループによる研究では、大腸ガンに関して、飲酒が「確実に」、肥満が「ほぼ確実に」リスクを上昇させるとなっています。

赤肉はリスクを上昇させる可能性があり、食物繊維やカルシウムなどはリスクを下げる可能性があるといったところです。

このように運動と食事が大腸ガン予防になるとしていますが、運動に関してはマイオカインに着目した新しい学説といえるのかもしれません。


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