ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

西洋医学と東洋医学の考え方の違い

2022-02-08 07:30:07 | 健康・医療
このブログでも先日「東洋医学」が現代の医療で注目されているという話を出しました。東洋医学をいろいろ調べてみると、現代医学(西洋医学)と考え方が根本的に違っているようです。

東洋医学の特徴やメリットに関しては、以下の4点が挙げられます。1.根本から不調を改善できる、2.副作用が起きる可能性が西洋医学に比べて少ない、3.体質へのアプローチによりいくつもの症状を改善できる、4.体に負担をかけたくない場合に向いている。

以上のように「原因を根本から治す」という目的のもとに治療が行われ、患部だけではなく体全体を見ながら不調を正していきます。さらに東洋医学の特徴として、病気の前段階を指す「未病」という概念があります。

東洋医学の代名詞である漢方薬は、7世紀ごろに中国から伝わりました。この漢方薬の原料は自然由来の生薬なので、化学物質から構成されている西洋薬とは異なっています。

現在の医薬品はすべて単一化合物ですが、使用されている約30%は自然由来の天然化合物となっています。つまり西洋医学でも自然由来の物質(植物や微生物成分)はかなり多いのですが(例えば抗生物質など)、有効成分を分離精製しているところが漢方薬との大きな違いです。

西洋医学では薬は単一成分の薬効を追及しているのに対し、漢方薬は混合物の相乗効果を利用しているところも大きな違いと言えます。

西洋医学の特徴やメリットを挙げると、1.現在の医療の主流である、2.緊急性を要する場合にすぐ対処でき、即効性がある、3.熱や血圧を下げる、痛みを止めるなど症状に直接アプローチする、などが主な点となります。

また西洋医学では病気の原因を科学的に分析し、客観的データをもとに治療を行い、エビデンス(検証・臨床結果)を重視し症状に病名を付け治療を画一的に行うため医師ごとのブレがありません。

胃や心臓など一つひとつの器官を重視して対処するのも西洋医学の特徴で、体全体を診る東洋医学とは異なる考え方を持っています。東洋医学(漢方薬)は体全体のバランスの乱れを「証(しょう)」という考えのもと見極め、体質の改善を目指します。

西洋医学(西洋薬)は即効性があり、菌を殺す、血圧を下げる、痛みを取るなど緊急性のある病気の対処に適しています。また言い方を変えると「病気を診る」のが西洋医学で、「病人を診る」のが東洋医学と言えるのかもしれません。

こうして違いを見ていくと、中壮年の病気には西洋医学が適しており、高齢者になると東洋医学の方が向いているような気がしてきます。それでもどちらにしろ専門医の指導の下に治療することが重要である点は確かと言えます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿