ごっとさんのブログ

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ワクチン接種後の免疫細胞、高齢者は反応が鈍いという事実

2023-01-17 11:51:28 | 健康・医療
新型コロナの第8波はやっと増加は止まったものの、なかなか減少傾向にはなっていないような感じです。

今までは数週間拡大してピークとなるとその後緩やかに減少して終息しましたが、実はなぜ減少してくるのかの明確な説明はありません。私はウイルスの増殖力の低下(テロメア的なものですが)説をこのブログで書きましたが、どうも怪しいのかもしれません。

現在ワクチンの多重接種も進んでおり、重症化は抑えられているようですが、死亡者が増加しているという報道も続いています。

ワクチン接種に関しては、感染を予防する効果はなく2回接種すれば十分でありそれ以上の多重接種は意味が無いというのが私の持論ですが、無料で簡単にできるという事で5回も接種してしまいました。

新型コロナのワクチンに関しては京都大学などの研究チームが、高齢者の場合は接種後免疫の司令塔である「ヘルパーT細胞」が働きだすのが若年層よりも遅く、収束も早い傾向にあると発表しました。

ヘルパーT細胞は細菌やウイルス感染に反応し、抗体を生み出すのを促したり他の免疫細胞を活性化したりします。歳をとると免疫機能が低下することが知られていますが、加齢が免疫応答に及ぼす影響については不明な点が多いようです。

研究チームは、20〜64歳107人と65〜82歳の高齢者109人について、ワクチン接種前、1回目接種後、2回目接種後、3か月後のヘルパーT細胞の状態を調べました。接種後の比較では、64歳以下はすぐにヘルパーT細胞が働きだし、活性化状態は長く維持される傾向にありました。

高齢者はヘルパーT細胞が十分働きだすまでに時間がかかり、活性化してもすぐに治まる人が多いとしています。高齢者のヘルパーT細胞を詳しく調べたところ、免疫にブレーキをかけるタンパク質である「PD-1」が64歳以下に比べて2倍程度多く生じていました。

ただし高齢者の中にもヘルパーT細胞がすぐに働きだす人もいるようです。研究チームは、今回の研究成果は免疫機能が低下している人に対しても有効性が高いワクチンの開発や、個人の免疫状態に適した接種スケジュールの検討につながるとしています。

今回の研究結果は、高齢になると免疫機能が低下しワクチンの効果が落ちるのではないかという説を裏付けたものとなっています。このあたりがコロナ死亡者が高齢者に多く出てしまう原因なのかもしれません。

ここではワクチンによる抗体の産生の時期や量に触れていませんが、基本的に免疫機能が衰えていればウイルスなどの排除機能が落ちてくることは容易に想像できることです。

それを研究によって明らかにしていっても、具体的な対処法は難しい課題といえそうです。


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