ヒトの身体は多くの細胞からできていますが、その数は数兆とも数十兆ともいわれています。最新の研究では37兆という数が出ていましたが、この辺りが正確な数値かもしれません。
このうち1日に3千億〜4千億個ほどの細胞が自ら死んでいき、重さにして約200グラムでステーキ1枚分に相当します。これは全細胞の1%程度となりますので、100日ほどでほとんどの細胞が入れ替わることになります。
このように老化したり異常になった細胞が計画的に死んでいく仕組みが「アポトーシス」で、死んだ分だけ新しい細胞が幹細胞から補給されます。
ここでヒトの細胞は「再生系」と「非再生系」とに分類できます。代表的な再生細胞である皮膚は28日周期で入れ替わり、古くなった細胞は垢となって剥がれ落ちます。
こうした細胞分裂は永遠に繰り返されるわけではなく、回数券のように分裂には限りがあり、使い切ると再生できなくなり死に至るようです。非再生細胞の典型が、脳の神経細胞と心臓の心筋細胞で、再生しない代わりに何十年も長生きします。
心筋細胞が細胞分裂をしないことから、心臓ガンはほとんどありません。日本人の死因のトップは1981年以来、39年間連続でガンが占めており、2020年は全死亡者数の約28%となっています。
この原因としては加齢によりDNAが傷ついて変異が起き、それが蓄積するとガンが生じるとされています。ただガンなどの異常細胞はたくさんできますが、通常は免疫細胞に見つけられて取り除かれたり、アポトーシスで自死するのでガンになることはほとんどないようです。
ところがPD-L1というタンパク質を持つガン細胞は、免疫細胞(T細胞)に結合して正常細胞の振りをするので、免疫細胞の攻撃を受けず増殖してしまいます。先日この高齢者の発ガンについて面白い説を見ました。
それは「環境適応型発ガン説」という理論で、ヒトの身体には多数のガン細胞ができてしまうが、進化原則で最も重要な生殖に可能な時期には他の細胞などがこれを抑えて発症しないように進化してきたが、その時期を過ぎると抑制が効かなくなり発症してしまうという説です。
ここでは活性酸素説を取り上げています。細胞内の器官であるミトコンドリアが酸素呼吸を行い、糖を燃やしてエネルギーを作り出しますが、この時に副産物として活性酸素が生じ、それがDNAを傷つけるという説です。
加齢でミトコンドリアの調子が悪くなると活性酸素が増え、DNAやタンパク質を錆びつかせ、老化細胞が炎症誘導物質をまき散らすというものです。
私は細胞分裂時のコピーミスがガンの原因であるという説を支持していますが、いずれせよ高齢者はガンの発症リスクが高くなることは確かなようです。
このうち1日に3千億〜4千億個ほどの細胞が自ら死んでいき、重さにして約200グラムでステーキ1枚分に相当します。これは全細胞の1%程度となりますので、100日ほどでほとんどの細胞が入れ替わることになります。
このように老化したり異常になった細胞が計画的に死んでいく仕組みが「アポトーシス」で、死んだ分だけ新しい細胞が幹細胞から補給されます。
ここでヒトの細胞は「再生系」と「非再生系」とに分類できます。代表的な再生細胞である皮膚は28日周期で入れ替わり、古くなった細胞は垢となって剥がれ落ちます。
こうした細胞分裂は永遠に繰り返されるわけではなく、回数券のように分裂には限りがあり、使い切ると再生できなくなり死に至るようです。非再生細胞の典型が、脳の神経細胞と心臓の心筋細胞で、再生しない代わりに何十年も長生きします。
心筋細胞が細胞分裂をしないことから、心臓ガンはほとんどありません。日本人の死因のトップは1981年以来、39年間連続でガンが占めており、2020年は全死亡者数の約28%となっています。
この原因としては加齢によりDNAが傷ついて変異が起き、それが蓄積するとガンが生じるとされています。ただガンなどの異常細胞はたくさんできますが、通常は免疫細胞に見つけられて取り除かれたり、アポトーシスで自死するのでガンになることはほとんどないようです。
ところがPD-L1というタンパク質を持つガン細胞は、免疫細胞(T細胞)に結合して正常細胞の振りをするので、免疫細胞の攻撃を受けず増殖してしまいます。先日この高齢者の発ガンについて面白い説を見ました。
それは「環境適応型発ガン説」という理論で、ヒトの身体には多数のガン細胞ができてしまうが、進化原則で最も重要な生殖に可能な時期には他の細胞などがこれを抑えて発症しないように進化してきたが、その時期を過ぎると抑制が効かなくなり発症してしまうという説です。
ここでは活性酸素説を取り上げています。細胞内の器官であるミトコンドリアが酸素呼吸を行い、糖を燃やしてエネルギーを作り出しますが、この時に副産物として活性酸素が生じ、それがDNAを傷つけるという説です。
加齢でミトコンドリアの調子が悪くなると活性酸素が増え、DNAやタンパク質を錆びつかせ、老化細胞が炎症誘導物質をまき散らすというものです。
私は細胞分裂時のコピーミスがガンの原因であるという説を支持していますが、いずれせよ高齢者はガンの発症リスクが高くなることは確かなようです。
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