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現在のインフルエンザ治療薬のまとめ

2023-02-18 10:42:45 | 
新型コロナの第8波はほぼ収束が見てきたようですが、インフルエンザの感染が広がり一部では警報レベルとなっているようです。

インフルエンザは過去2年間流行がありませんでしたが、今シーズンはやや増加しています。コロナとの症状の区別が難しいようですが、インフルエンザと分かればよい治療薬があるので、それほど心配することはなさそうです。

一部の専門家はコロナとインフルエンザの重複感染に警鐘を鳴らしていますが、「ウイルス干渉」という現象があり2種のウイルスに同時に感染する可能性は低いと感じています。

この2年間インフルエンザが流行しなかったのは、コロナの感染対策であるマスクや手指の消毒などが徹底していたためと思っていましたが、それが弱くなってきたのかもしれません。

さてインフルエンザの治療薬はかなり多く存在していますが、これらは特効薬ではないという点に注意が必要です。治療薬の効果のイメージは、発症して48時間以内にインフルエンザ治療薬を使うと、回復まで4〜5日かかる症状の消失が、1日程度早くなるという程度かもしれません。

成人でも合併症のリスクがある高齢者、妊婦、基礎疾患がある人などでは治療が必要ですが、自然軽快することが多いため、投与が必須というわけではありません。

現在使用可能なインフルエンザ治療薬は5種類あり、子どもから高齢者まで幅広く使用されています。まずタミフルですが、これは抗ウイルス薬として最も使用頻度が高い治療薬です。通常カプセルを5日間投与しますが、子どもや成人のいずれに対しても高い効果が認められています。

リレンザは吸入薬ですが、これも通常5日間投与されます。呼吸器の病気、特に喘息があると気道が刺激されることで咳が出やすくなることがあります。B型のインフルエンザに対して特に有効とする報告がありますが、国内で流行するのは9割以上がA型となっています。

イナビルも吸入治療薬ですが、1回で完結できる特徴を持っています。ただし現在までのところ、国際的な評価はまだ定まっていません。ゾフルーザは最も新しいインフルエンザ治療薬ですが、これも1回の投与で完了します。

やはり現時点では評価が定まっておらず、これから実際に使用された結果を待つといったところのようです。12歳未満の子供に対するゾフルーザは、効果が期待しずらい低感受性株の出現頻度が高くなるといった問題も出ています。

ラピアクタは、点滴の抗ウイルス薬で、肺炎合併症や入院が必要なインフルエンザに対して用いられます。

細かい作用については省略しましたが、この様にインフルエンザに対しては色々な治療薬が揃っていますので、基本的な感染対策で十分対処できると考えられます。


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