喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

15の挑戦!

2010-03-11 | ブログ
 昨日、今日と県立高校入試。
三崎中学校の子どもたちも15歳にして始めて、大きな節目への挑戦をします。

 父母から昔の様子を聞いたことがあります。

 当時の子どもは、高等学校に進学する者は少なく、勉強させてもらえるのは、
一部の子どもに限られており、そのことは子どもも分かっていたようです。
 元気で、のびのび育った子どもたちも、中学校を卒業すると、ほとんどの者が
都会に就職しました。
 
 都会は、高度経済成長を謳歌しており、企業は、人手を集めさえすればもうかる時代。
子どものときから親を手伝い、体力がありしんぼう強く忠実に働く地方の中卒生は、どこに行っても喜ばれ、
おまけに、賃金は高校卒の三割くらいで「金の卵」といって重宝がられました。

 佐田岬の中卒生は、八幡浜で集団列車に乗り郷土を後にしました。
 母親は、わが子の好きな弁当を作り、
「泣いちゃいけんぞ、風邪をひくなよ」
と、列車が見えなくなるまで涙で見送ったそうです。
                         
 私の母も集団就職した一人です。
時代が変わり、中学卒で就職する者はほとんどいません。
段々畑で生きてきた佐田岬のこどもたち。
今も昔も変わらないものが、しっかりとあるような気がします。

 写真は、柑橘収穫の手伝いをする娘たちです。


                            岬 人