kimitsuku独り言

日々の暮らしから感じたあれこれを
ひとりブツブツ独り言

十勝の子どもたち

2010年10月22日 | 日記
    
        十勝の児童詩誌『サイロ』より
           
           ー父の手ー
  父の手には歴史がある ぼくの赤ちゃんのとき 
  小さなからだを 大きな手でだいてくれた
  小さなおしりを 大きな手で 赤くなるまで ぶたれたぼく
  そんな父の手は つやのない ごつい手だ
  大きい血かんが とび出て 小さく ふるえている
  そんな手の中に ぼくや母の 生活の重みがある
  生活の記録があるのだ
  今日はとくに 血かんが 青く見える
  つかれているのだろう

                 

         ーおじいちゃんー
  おじいちゃんが てんてきを受けながら 死んだ
  きのうの朝 小さくふるえる手で りんごをくれたのに
  「おいしいかい」と いってくれたのに
  「うん」といったら 力のない しわだらけの目が
  わらっていたのに
  ぼくの目から とめてもとめても なみだが出てくる
  息がとまりそうになるほど なけちゃった
  かあさんも 声を出して ないていた
コメント (2)
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