kimitsuku独り言

日々の暮らしから感じたあれこれを
ひとりブツブツ独り言

熊出没注意→ 『森と湖のまつり』

2010年10月20日 | 日記
          
 北海道を旅行された方は見覚えがあるでしょう、熊出没注意の看板です。
普段は山の奥深くに棲む熊たちも、そろそろ冬篭りの季節が近づいたのか、
道路脇の看板が新しくなっていました。今年は猛暑の影響で山の実りが悪く
早くも人里に現われる熊が話題になっています。
        
 つい先頃、道東の斜里町で悠々と町中を散歩する2頭の熊が見つかりました。
知床の山は太古の昔から熊の住処、熊にすれば食物を求め獣道を歩いているうち
賑やかな場所に迷い込んでしまった…のかも知れません。
しかし運悪く人間に見つかり、可哀想に射殺されてしまいました。
イオマンテの儀式も無く殺されてしまった熊の魂は、カムイの元へ戻れたでしょうか。
        
 北海道の先住民アイヌは、熊をカムイ(神)からの來客と考え、捕獲した小熊を
1~2年大切にもてなした後、イオマンテを行い魂をカムイの元へ送り返したそう。
一時は野蛮な儀式と禁止されたイオマンテ祭りも、2007年に通達が撤回されました。
アイヌの自然観や文化が認められ、独自のユーカラ世界が復活されたことを喜びたい。
 最近、アイヌ民族の人たちは自分たちをウタリと呼称しているようです。
アイヌが“人間”を意味するのに対して、“ウタリ”は同胞を意味する言葉だとか…。
仲間・連帯を呼びかける意図が感じられます。 
 ふいに昔々に読んだ武田泰淳の『森と湖のまつり』を思い出しました。
確か高倉健の主演で映画化された筈、アイヌ青年の愛と悩みが語られていたような…。
さっそく原作本を探しに、図書館へ行ってみようっと…
コメント
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