二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

3月30日(日)雨ニモマケズ 10:00~18:00

2014-04-03 08:37:31 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
光舜堂の営業日曜日は比較的お天気に恵まれ続けているのですが、
珍しく、強い風と雨に見舞われたこの日曜日。
あいにくのお天気ではありましたが、桜は開いたばかりで散らずに済んだようです。

光舜堂の営業も、幸いにしてご予約は少な目でしたので、
あとは、『二胡のお楽しみ会』参加の人数が減るくらいかな、人が少ない日で良かったね、
と店主と話しておりました。

ところが、ご予約の方々のうちの3名様は遠方からのご来店!
いらした時間帯はまだそんなに風も強くなかったのが幸いでしたが、
それでも二胡ケースと傘のコンビは大変です。
ですから、静岡県からのSさんは修理入院することなるにあたり、ケースごとお預りすることに。
(通常、ケースはお持ち帰りいただくことが多いです)

さて、そのSさん、いらっしゃる時はいつも東京在住の音楽友達のYさんと来て下さいます。
Yさんは二胡弾きさんではないのですが、興味がある、と初めて一緒にいらした時に、
店主の楽器の話や光舜堂をとても気に入って下さいまして、
以来、一緒にいらっしゃるのがごく自然に馴染んでいらっしゃいます。
店主も、お二人の習っていらっしゃる様々な西洋楽器の話題をいつも楽しみにしています。
そんなお二人に、この日は例の新作コンビネーション二胡をお披露目しました。

ワタクシが出来立ての時、強烈だと思ったシャム柿&チンチャンの方の二胡は、
3週間の間にすっかり音色が落ち着き、鳴り始め、
今ではとてもまろやかで澄んだ音色になりつつあり、主にプロ奏者や上級者さん達に人気です。
完成してから2週間目のインド紫檀とバリサンダーは、はじめから優しい音です。
お上手なSさん、シャム&チンチャンがかなり気に入って下さったようで、
お幾らなんでしょう? とか、ここって、下取りとかしてないですよね? と、本気モード???

(下取りかぁ。。。)
そう、今のところ光舜堂ではやってはいないのですが、Sさんの言葉でちょっとヒラメキ。。。☆

実は、今後、光舜堂では、『 再生二胡 』を手掛けていく予定があります。

これまでの修理や調整で本当に沢山の二胡を診て来た過程で、
店主の技術も格段にレベルアップしたこともありますが、
古い、見向きもされない皮の緩んだ二胡が、実はとても良い木で出来ていた、という数多くの事例に、
それらをもっと大切にして使って欲しい願いがあるのです。

見捨てられた(?)中古の二胡を、大幅に全部に手を加えて、
皮は、最高品質な物を最高な張具合に張替え、
台が粗悪な素材なら作り変え、木軸の状態もきちんと整え、
胴部の中を削り、雑音を消し、高音まできちんと出るようにと作り変え、、、と、
見た目以外は完全に西野の手によって状態を良く変えてしまい、
外見は中国製の二胡とまるっきり同じだけれど、
精度と鳴りは西野製の二胡ばりに高品質な物にガラッと生まれ変わらせて
販売しようとしているのです。

これまで中古の二胡はご紹介分でお預りしてきましたが、
よほど酷い物でない限り修理はほとんどしていません、、、と言うのは、表向き。
商品としてはきちんとしていますが、楽器としての完成度に不満のある店主は、
「この音色で新しいオーナーにお渡しするのは忍びない」 と、
修理費を発生させずに陰ながら秘かに手を入れ、より良い音色が出るようにと、
お預り時より、かなりコンディションを良くした状態にしています。
ところが、もの作りの性、なんでしょうねぇ、
本当はもっともっと良く作り変えられるのに出来ないジレンマが出て来まして、
紹介二胡を、ちょびっと、こっそり、いじるだけでは満足できなくなってしまったのです。

そんな次第で思いついた、リノベーションの『 再生二胡 』、
西野製の精度は欲しくとも「あのデザインは教室で目立ちすぎちゃって、ちょっと。。。」
と思っていた方々にも朗報となるのではないでしょうか。
お値段も、おそらく、かなりリーズナブルにご提供出来る予定です。

でも、まぁ、まずは中古品がないと。
それでヒラメイた☆ のが、下取り、なのですね。

ただ、一般の方からの中古品買取はリスクが伴いますのでお受け出来ませんが、
西野製の二胡を新規購入して下さる方に限り、なら、
そして、二胡の樹種に「紫檀系・黒檀系のみ」 という限定条件は必要になりますが、
(花梨はリノベーションには向かないのです)
今後、皆様の古い二胡を下取りすることも検討しています。



さてさて、この日は本当に雨ニモマケズ、遠方からのお客様率が高く、
ご予約は他にも、広島からのお客様に、岐阜県は飛騨高山からのお客様!
岐阜のKさんは、中古二胡の0042が気になっていたそうで。
0042と言えば、それこそ、パッカリと割れが入っていたブラックウッドを修理した物です。
画像もアップしたので目にした方もいらっしゃると思いますが、
ここまでハデに割れたものは、これまでさすがに紹介中古ではお預りしてきませんでした。
でも、胴が割れた二胡と言うのは、一度割れた後、きちんと修理してあれば、
割れる前より良い音色になりますから、購入する方さえ納得していればお買得です。
そんな訳で、ご納得いただいたKさんは晴れて(雨ですが)0042の新オーナーになりました。
ところで、試しに、と、その0042に『 黒豹駒 』を店主がつけますと、
そりゃあ、鳴る鳴る! 響きからして違いますから、Kさんもビックリです!
ずっとブログを読んで気になっていたそうなので、駒ごとのご購入となりました。


また、お楽しみ会に参加した茨木県のIさんは、
渋谷駅から電話でお問合せされるほど雨に挫けそうになりながらも、
それでも頑張っていらしたら、思わぬサプライズが!!
なんと、店主が遊びで、試しに合わせてみた未発売の『 金獅子駒 』が
Iさんの二胡にピッタリと合ったのです!!
実は、この『 金獅子駒 』、『 虎駒 』以上に希少材料なのと、あまりにもストロングな駒なので、
西野製の、それも、ごく限られた二胡しか合わない駒なのです。
それが合う、ということは、最大限のポテンシャルが引き出せる。。。!
Iさんの二胡は、それはそれは良い音色で歌い始めました。
ところがIさん、嘆き声。

「わーん、昨日が発表会だったから、昨日この音で弾きたかったーーー!」

そ、それは。。。残念。。。
でも、ゲット出来たのは暴風雨に挫けずいらしたからこそ、だったかもしれません。
なにしろ、普段なら店主は演奏家さんにしか『 金獅子駒 』は着けてきませんでしたから。
ある意味、Iさんがこの日雨にも負けずに頑張って二胡ケース背負っていらしたからの、
二胡神様からのプレゼントかもしれませんね。


そんな『 二胡のお楽しみ会 』には、
驚いたことに、雨ニモマケズな二胡弾きさんが予想以上に集まって、
「今日は3,4人かなぁ」 と言っていたのに、始まってみたら9人の参加者!
しかも途中からは青空が出て来て、皆様が帰る頃には丁度良く晴れて良かったです。

そうして光舜堂の3月は終了しました。

店主メンテナンス休業の後、再開してから初めての1ヶ月間、
5週あったせいもあり、結構長かった感想ですが、
術後の店主も順調に回復しておりますし、
皆様に支えられ、励まされて過ごした1ヶ月間でした。
心から感謝いたします。
また、沢山のお見舞い品や、お花やプレゼントや差し入れを頂きまして、
本当にありがとうございました。





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2 Comments

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今回も (Yasuda.K)
2014-04-04 21:28:32
ほぉさん、今回もお邪魔しました。
さすがに私、今回は遠慮しようと思っていたのですが
お邪魔させて頂きました。
あたたかいブログを読ませて頂き、
ホッとしてしまった私でございます。
ありがとうございます♪
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Yasuda. Kさんへ (ほぉ)
2014-04-06 05:22:58
あら、遠慮だなんて!
店主は、SさんとYさんとの、二胡以外の楽器の会話を毎回楽しみにしているのですよ!

途中、他の方の調整が有り、完全に放置してしまって失礼しました。
でも、隣の部屋にお二人で二胡を弾いていらしたのが聴こえてきて、
「ついにYさんも二胡の世界へ?!」と(笑)

どうぞ遠慮などせずに、またいらしてくださいね!
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