二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

西野二胡は、一台々々、違います。

2021-04-10 13:44:43 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
お友達の持っている、西野二胡と形が違う!

という、ご質問が来まして。

そうです西野二胡は、機械生産しているわけではありませんから、すべて形が違います。



これ黒檀の頭です。



これは、欅の和胡の頭です。



これはフェルナンブーコの頭です。

木は色も違えば木目もそれぞれ違います。

たとえ、現在一番数多く作っている、欅の和胡(里地帰君の命名です)でさえ全く同じような形はありません。

簡単に言いますと、原形を書かないからです。

いきなり彫り始めます。

最初はこんな感じです。



これを、重さを感じながら、あるいは木目を見ながら、手に伝わる木の硬さを感じながら、削っていくのです。

線書きもしません。

感じることが、大切ですから。

特に欅の場合、刃物は、木目にもっていかれます、たとえドリルで穴あけするのでも、木目の方が強いです。

それを無理やり抑え込むと、例えば木軸の穴なども、刃物が木目に従って動いていきますから、内部の穴がゆがみます。

丸くはならないのです。

木軸の穴は内部が丸いというのは、ぜったいですから、木目に沿って穴を開けたほうが、綺麗に丸くなるのです。

木を相手の仕事というのは、ひたすら、木に動かされるのです、無理やり意思を押し付けると、必ずしっぺ返しが来ます。

それに木を見ていて、たとえ二胡の頭とは言え、何となく感じるものがあり、それに従って作っていくのが楽しいです。

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