二胡工房 光舜堂

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光舜松脂の4種類の違い。

2023-04-27 12:29:27 | 光舜松脂
何に付けてもこのネットの時代、様々な疑心というのがすぐ言葉になって、飛び交うみたいです。
光舜松脂は劣化もしないと書きました。
松脂の劣化とは、時間がたつと、当初の性能が発揮されなくなることです。
松脂の劣化は、商品としての松脂に含まれている他の物質、例えばひまし油、などの植物油、あるいは鉱物油などが空気に触れて固まって来たり,蒸発して質が、変化することで起きるようです。
植物油の場合、物によっては固まって来たりもします。
普通、松脂メーカーは、どんなものを混ぜているかは書いてありませんが、油分の質によっては液状の間は、黴ることも無いのでしょうが、個体になってくると黴など発生する事もあるようです。置いてある環境によっては腐敗臭がしたりすることもあります。
また、使用している間に暑い夏場に半溶けになったりすると、松脂そのものの性質が変わることがあります。松脂は低温(4,50度)で長い間温められると硬くなります。
多いのは松脂の表面に油分が浮いてきて、弓毛に塗布しにくくなったり、演奏時に弓毛が滑ったりすることもあるようです。
普通の市販の松脂は、ラップなどにくるんで冷蔵庫に入れておくと劣化が遅くなるでしょう。
これらのことが松脂の劣化の原因になると想像しています。

光舜松脂は400度以上の温度で油分も全部燃やしてしまっていますから、いわゆる油分の変化による劣化というのはありません。
では同じロジン成分なのに、なんで0,1,25、あるいはk20など違いが出るのかと言われる方もいらっしゃるかもしれません。
普通松脂として発売されているものは、そのかなり多くの物に、弓毛への引っ掛かりを強くするために、何らかの油分やその他の添加物が入っているものが多いようです。その添加物の違いが、各社の松脂の質の違いになるのでしょう。それらの添加物が変質した時に劣化が起きるのでしょう。
勿論中には簡単に原料を溶かして型に入れたものもありますが、それれには元の油分が残っていたりもします。
光舜松脂の4つの種類の違いは、自然が何千年か掛けて松脂そのものに起きる変化の違いです。
琥珀などは、地中でゆっくりと低温で数千年あるいは数万年かけて松脂などの樹脂が変化したものです。
その琥珀にしても、時間経過で様々な種類があります。またその埋まっていた土質によっては、結晶化の進行状態も違うようですし、硬さも変わります。
その数千年の変化を、短縮して冬場なら2ヶ月近く、温かい春秋には1ケ月半くらいかかります。夏場のこの日本の35度などという時には変化が激しすぎて作れません。
加熱の温度や時間の長さなどでもロジンの粒子の大きさや硬さが変わります。
光舜松脂の種類の違いはこのことを利用して作られています。
すでに数百度という温度で純粋なロジンだけになってしまった光舜松脂は100度以下の温度では溶けませんし変化もしにくいです。
しかし、光舜松脂が全く変化しないものではないと思います。
それは、天然松脂のように地中に埋めたり水の中に付け込んで数千年すると、更に結晶化がすすんで硬化していくのではないかと考えられます。
今工房の地下に埋めてありますから、数千年して発見されたら綺麗な琥珀が出来ているかもしれません。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ

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