二胡工房 光舜堂

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この木何の木、♪

2019-11-12 12:14:51 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
モンキーポッドという名前の木です。



綺麗ですね!

CMなどにも使われている、大きな木の代表みたいな木です

画像より本物は淡い茶色の濃淡。

大きなものになると高さが25メートルくらい、

木の太さが、直径で2メートルくらいもあるようです。

今回この木は、二枚をはぎ合わせてある施設のテーブルに作り上げます。

この木のとれるのはハワイ諸島だそうです。

ハワイには、楽器材としても有名な、ハワイアンコアという木があります。

ウクレレの材料として有名ですが、たぶん楽器材としてはかなり優秀だということで、

1900年代に乱伐されています。

要するにもうほとんどない。ということです。

多分あと300年ぐらいしないと使える木が出てこないのではないでしょうか。

二胡の救急箱には書かなかったことの一つが、木の乱伐、あるいは木の爆買い!

近年のワシントン条約の会議で、紫檀類が益々規制されるようになっています。

当然なのですが、それでもこれらの紫檀類を使って楽器を作って販売しているところでは、

致命的な材料不足になっています。

ほんの10年くらい前までは、中国国内あるいは近隣の国の、古い家具など分解して作っていたのですが、

二胡にしても、年間25万台くらいの生産があるといいますし、そのほか琴、あるいは琵琶など、相当な数が作られているといわれています。

25万台と言いますと役1500㎥の木が必要となります。

1メートルの四角い塊が、1500個

これが年々消費されていきます。

規制は致し方ないことです。でも生産者はなんとかして紫檀類を手に入れようとします。

今日、このモンキーポッドを持ってきてくれた材木やさんにも、

「赤い木ないか?値段はいくらでも良い」と現金をもって買いに来たそうです。

以前は日本も同じようなことをやりましたね。

島を一つ買って、全部丸坊主に刈り取ったのです。

そうですね頭の髪の毛を切るように。

島の奥地の良い木まで道を作るくらいなら、全部刈り取ったほうが安いのだそうです。

今反対に日本にこのような波が押し寄せています。

現実に光舜堂にもそのような問い合わせが来たりもします。

もう今年に入って3件

それは日本がかつて、バブルのころ、東南アジアの木を買いまくって、それが残っているのを知っているからです。

おかげで日本でも紫檀類が高騰してしまっています。

それにつられて黒檀まで。

多分ワシントン条約はさらに厳しくなるでしょう。

二胡も紫檀類は、そして紅木もこの1、2、年で倍くらいな金額になってきています。

平気で100万以上の金額をつける楽器屋もあります。

確かに一部の小葉紫檀の二胡などは、中国でも100万円いじょうするといわれていますが、

それは単なる、付加価値としてです。

まあ、吹っ掛けているという感じでしょう。

二胡は弾き込んでからでないとその本領は発揮しません。

皆さんが、ご自身の楽器を新しい楽器と比べてみれば分かります。

これからは良い紫檀の楽器は、今までの3倍も4倍もしていくのではないでしょうか。

そうでなく、あまり値段が上がらないとしたら、似たような安い木が、本物の紫檀として発売されるのではないでしょうか。

小葉紫檀と見分けのつきにくい木というのは、かなりありますから。

今おもちの楽器を大切にしましょう。

そして皮が緩んできて鳴らなくなったら、皮の張替えをして、育てた音を大切にしましょう。






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