二胡を作ろうと考えてから、かれこれ12年になります。
これは誰でも同じような方法でしょうが、
まず安い楽器を買って分解して調べます。
もちろん胴も半割にして、内部の構造を調べます。
習うより慣れろという言葉がある通り、まずはやってみることでしょうかね。
丸きり同じように作り上げて、次は、高級品というのを購入しました。
それも同じく分解!
これはさすがに、きれいに、6枚の板になるように、
接ぎ込みを外します。
膠で接着してあるのはわかっていましたから、定法通りにはがします。
膠は、軽く水分を含ませ、熱を加えると、半溶けになります。
接ぎ目に薄いへらを差し込んではがしていきます。
調べて、安い最初の二胡と比べたら、一枚一枚の形は同じでした。
ということは、高級品も安いものも、構造は変わらない、
何が違うのだろうというのが、一番わかりにくいことでした。
その後、様々な樹種で作ってみて、その違いが分かってきたようなわけです。
一つには、高価な木なら、と、安易な発想から、ブラジリアンローズや、インド紫檀など試してみて、
やはり質。
そして昔から、三味線やギターなどで使われていた樹種で作ると、
その複雑な鳴りや響きが、高級感の元であるとは納得出来ました。
音色に重厚感があるのですね。
樹種による違いは音色の変化でもあり、重厚感の違いでもあります。
また、樹種によって鳴りの違いもあります。
ヴァイオリンの様に統一された樹種(メープルとスプルス)のみで作られるのではなく、
ギターなどの様に、演奏者の好みで選ばれる多種類の樹種が使われるというのは、
二胡が基本的には独奏楽器であるからかもしれません。
いつか合奏専門の二胡というのが作られるようになるのかもしれません。
木の部分、棹や銅やなどは、木工を少しやった人ならどなたにも作れると思います。
むしろ大変なのは、蛇皮でしょう。
最初に二胡を作り始めた時は、蛇皮を手に入れるのが大変でした、
今でもそうかもしれません、
それが木材でしたら、皆さんでも、手に入れるのはそれほど大変なことではありません。
東京の木場に行けば、一般向けの材料屋さんとして、「モクモク」などというは材を売る店もあります。
小葉紫檀(こうき)そしてスリランカの真黒以外でしたら、ほとんどの物はおいてあります。
時によってはフェルナンブーコでさえおいて、ありました。
またネットなどでもは材は販売されています。
蛇皮は、無かったですね。
それこそワシントン条約で制限されていますから、どうやって手に入れるのかが分かりませんでした。
ネットで調べたり、蛇皮で、バックを作っている工房へ問い合わせしたり。
然し、誰も教えてはくれません。
やはり自分の足で歩いて探すしかないようです。
沖縄の三線を作っている人を訪ねたり、それこそ沖縄の楽器屋さんに問合せしたり。
海外の蛇皮の、販売店を探したり。
ところが蛇皮そのものを売っているというところがないのです。
多分今でもネットで探すのは無理なようです。
「蛇皮ほしい」
とにかく、会う人ごとに、その話を伝えました。
何とかなるものですね!
でもなんとかなるのにはそれこそ1年近くの時間もかかり、
せっかく作った二胡の胴ですから、なんでもよいから張ってみようと、
ヴァイオリンの表板や、ヘグムの様に、桐の板を張って試してみたのです。
それが今のCDMに繋がっていますね。
でも蛇皮。
そこで致し方なく二胡屋さんを色々訪ねて聞いたのです。
あるもので、「では内にある蛇皮分けてあげる」
嬉しかったですね。
しかし後から思えば、本当に端切れ、いわゆる、お土産物に張るような部分でした。し、高かった。
でもとてもありがたかったです。
手に入れた5枚の蛇皮を、皆目見当もつかづに伸ばして張る方法を考えてみたのです。
幸いにも、鉄や木を相手の仕事でしたが、椅子の皮張りなどもしていましたから、
多少皮を張る方法はわかっていました。
ただ、椅子などと違って、見た目より音ですから、それは慣れるより仕方がなかったです。
張り方も三味線の皮の張り方をまねて、自分で道具は作りました。
それが今の方法と同じ、12ヵ所を引っ張る方法でした。
中国では、6角形の辺それぞれに細い木を縫い込んで、ひもで締めあげていく方法です。
ですから辺の部分は締めあげられますが、角が伸びにくいのです。
そこで編も角もそれぞれ、引っ張るような方法を考えて、さっそくに鉄鋼場で道具を作りました。
鉄鋼場があったのはとても二胡作りに役に立ちました。
何しろ紫檀黒檀は鉄を切断するような、超鋼以外ですと、あっという間に刃がきれなくなります。
鉄鋼の刃物を作っている業者さんに、二胡用の刃物を作ってもらえたのです。
花梨や桑くらいでしたら、ふつうの木工用の刃物で切れます。
しかし黒檀や紫檀では、すぐ刃こぼれしてしまうのです。
ですから昔から超鋼などという刃物がなかった時代には、紫檀や黒檀は、かえって柔らかい刃物で,始終研ぎながら、削ていましたし。
そして仕上げには、砥石。
砥石は私は今でも使います.荒いものから細かいもの、色々便利です。
紙やすりなどと違って、形が崩れませんから。
道具はやはり自分で作りださないといけません。
こんなことを書くのは、やはり他にも二胡を作る人が、特に若い人に続いてほしいからでもあります。
現在でも二胡を作っている人はいると思います。
実際数名の方にお会いしています。
然しそれを仕事にしようという人は、要するに販売までしようとしている人は、アラハタさんくらいきり居ないようです。
彼の凄いところは独自に人工皮を作り出していることでしょう。
それまで持っていた、プラスティックの成形という技術を生かし、さらに、布地まで使っています。
音もとても良いです。
二胡はいろいろな形がありうると思うのです。
現在中国でも、、二胡の形状は少しづつ変わってきています。
まだ現在の二胡の形になってから、70年くらいと言われています。
そして皆さんご存知のように、頭だけでも様々な形もありますし、
胴の形も丸、楕円、6角8角、本当に変わったところでは5角形などもあります。
かなり大きなメーカーでさえ、いまだに新しい形を作る努力をしているようです。
ですから、まず、皆さんの中で二胡を作ってみようという方は,四角でもよいと思うのです。
いやいや、二胡は中国の民族楽器だから、それなりの形がと思う方もいらっしゃるかもしれません。
然し現在の二胡以前、また現在でも越胡や京胡などは、中国の田舎の方に行けば普通に使われているようです。
また、ヘグムの様に竹で作ることも可能です。ベトナムにも、タイにも、いろいろな二弦の楽器というのはありますね。
中国の文化の一つの形と思う方は、今までの二胡の形で作ればよいですし。
二胡の音色が好きで始めた方は、それぞれがオリジナルの形で作ってみるのも良いのかもしれません。
今までに二胡とはと、いろいろ書かれている方もいます。
然しまずは作ってみないと楽器のことはわかりにくいです。
もし、興味のある方は蛇皮くらいはお分けしますよ。、
ご来店ください。
、
これは誰でも同じような方法でしょうが、
まず安い楽器を買って分解して調べます。
もちろん胴も半割にして、内部の構造を調べます。
習うより慣れろという言葉がある通り、まずはやってみることでしょうかね。
丸きり同じように作り上げて、次は、高級品というのを購入しました。
それも同じく分解!
これはさすがに、きれいに、6枚の板になるように、
接ぎ込みを外します。
膠で接着してあるのはわかっていましたから、定法通りにはがします。
膠は、軽く水分を含ませ、熱を加えると、半溶けになります。
接ぎ目に薄いへらを差し込んではがしていきます。
調べて、安い最初の二胡と比べたら、一枚一枚の形は同じでした。
ということは、高級品も安いものも、構造は変わらない、
何が違うのだろうというのが、一番わかりにくいことでした。
その後、様々な樹種で作ってみて、その違いが分かってきたようなわけです。
一つには、高価な木なら、と、安易な発想から、ブラジリアンローズや、インド紫檀など試してみて、
やはり質。
そして昔から、三味線やギターなどで使われていた樹種で作ると、
その複雑な鳴りや響きが、高級感の元であるとは納得出来ました。
音色に重厚感があるのですね。
樹種による違いは音色の変化でもあり、重厚感の違いでもあります。
また、樹種によって鳴りの違いもあります。
ヴァイオリンの様に統一された樹種(メープルとスプルス)のみで作られるのではなく、
ギターなどの様に、演奏者の好みで選ばれる多種類の樹種が使われるというのは、
二胡が基本的には独奏楽器であるからかもしれません。
いつか合奏専門の二胡というのが作られるようになるのかもしれません。
木の部分、棹や銅やなどは、木工を少しやった人ならどなたにも作れると思います。
むしろ大変なのは、蛇皮でしょう。
最初に二胡を作り始めた時は、蛇皮を手に入れるのが大変でした、
今でもそうかもしれません、
それが木材でしたら、皆さんでも、手に入れるのはそれほど大変なことではありません。
東京の木場に行けば、一般向けの材料屋さんとして、「モクモク」などというは材を売る店もあります。
小葉紫檀(こうき)そしてスリランカの真黒以外でしたら、ほとんどの物はおいてあります。
時によってはフェルナンブーコでさえおいて、ありました。
またネットなどでもは材は販売されています。
蛇皮は、無かったですね。
それこそワシントン条約で制限されていますから、どうやって手に入れるのかが分かりませんでした。
ネットで調べたり、蛇皮で、バックを作っている工房へ問い合わせしたり。
然し、誰も教えてはくれません。
やはり自分の足で歩いて探すしかないようです。
沖縄の三線を作っている人を訪ねたり、それこそ沖縄の楽器屋さんに問合せしたり。
海外の蛇皮の、販売店を探したり。
ところが蛇皮そのものを売っているというところがないのです。
多分今でもネットで探すのは無理なようです。
「蛇皮ほしい」
とにかく、会う人ごとに、その話を伝えました。
何とかなるものですね!
でもなんとかなるのにはそれこそ1年近くの時間もかかり、
せっかく作った二胡の胴ですから、なんでもよいから張ってみようと、
ヴァイオリンの表板や、ヘグムの様に、桐の板を張って試してみたのです。
それが今のCDMに繋がっていますね。
でも蛇皮。
そこで致し方なく二胡屋さんを色々訪ねて聞いたのです。
あるもので、「では内にある蛇皮分けてあげる」
嬉しかったですね。
しかし後から思えば、本当に端切れ、いわゆる、お土産物に張るような部分でした。し、高かった。
でもとてもありがたかったです。
手に入れた5枚の蛇皮を、皆目見当もつかづに伸ばして張る方法を考えてみたのです。
幸いにも、鉄や木を相手の仕事でしたが、椅子の皮張りなどもしていましたから、
多少皮を張る方法はわかっていました。
ただ、椅子などと違って、見た目より音ですから、それは慣れるより仕方がなかったです。
張り方も三味線の皮の張り方をまねて、自分で道具は作りました。
それが今の方法と同じ、12ヵ所を引っ張る方法でした。
中国では、6角形の辺それぞれに細い木を縫い込んで、ひもで締めあげていく方法です。
ですから辺の部分は締めあげられますが、角が伸びにくいのです。
そこで編も角もそれぞれ、引っ張るような方法を考えて、さっそくに鉄鋼場で道具を作りました。
鉄鋼場があったのはとても二胡作りに役に立ちました。
何しろ紫檀黒檀は鉄を切断するような、超鋼以外ですと、あっという間に刃がきれなくなります。
鉄鋼の刃物を作っている業者さんに、二胡用の刃物を作ってもらえたのです。
花梨や桑くらいでしたら、ふつうの木工用の刃物で切れます。
しかし黒檀や紫檀では、すぐ刃こぼれしてしまうのです。
ですから昔から超鋼などという刃物がなかった時代には、紫檀や黒檀は、かえって柔らかい刃物で,始終研ぎながら、削ていましたし。
そして仕上げには、砥石。
砥石は私は今でも使います.荒いものから細かいもの、色々便利です。
紙やすりなどと違って、形が崩れませんから。
道具はやはり自分で作りださないといけません。
こんなことを書くのは、やはり他にも二胡を作る人が、特に若い人に続いてほしいからでもあります。
現在でも二胡を作っている人はいると思います。
実際数名の方にお会いしています。
然しそれを仕事にしようという人は、要するに販売までしようとしている人は、アラハタさんくらいきり居ないようです。
彼の凄いところは独自に人工皮を作り出していることでしょう。
それまで持っていた、プラスティックの成形という技術を生かし、さらに、布地まで使っています。
音もとても良いです。
二胡はいろいろな形がありうると思うのです。
現在中国でも、、二胡の形状は少しづつ変わってきています。
まだ現在の二胡の形になってから、70年くらいと言われています。
そして皆さんご存知のように、頭だけでも様々な形もありますし、
胴の形も丸、楕円、6角8角、本当に変わったところでは5角形などもあります。
かなり大きなメーカーでさえ、いまだに新しい形を作る努力をしているようです。
ですから、まず、皆さんの中で二胡を作ってみようという方は,四角でもよいと思うのです。
いやいや、二胡は中国の民族楽器だから、それなりの形がと思う方もいらっしゃるかもしれません。
然し現在の二胡以前、また現在でも越胡や京胡などは、中国の田舎の方に行けば普通に使われているようです。
また、ヘグムの様に竹で作ることも可能です。ベトナムにも、タイにも、いろいろな二弦の楽器というのはありますね。
中国の文化の一つの形と思う方は、今までの二胡の形で作ればよいですし。
二胡の音色が好きで始めた方は、それぞれがオリジナルの形で作ってみるのも良いのかもしれません。
今までに二胡とはと、いろいろ書かれている方もいます。
然しまずは作ってみないと楽器のことはわかりにくいです。
もし、興味のある方は蛇皮くらいはお分けしますよ。、
ご来店ください。
、