二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

4月22日(日) 人気の御三家、ケースと弓とCDM 11:00~17:00

2018-04-24 08:00:13 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
『光舜堂のオリジナル超軽量二胡ケース(1把用)』ですが、
定番色であるモス・グリーンは在庫を切らさないようにと
とっくに次の発注はかけてあるのですが、人気の方が早くて、
そろそろ在庫が乏しくなってきております。
次の納品を待たず欠品期間が来てしまう恐れが出てまいりました。
「検討中」という、決断保留中のお客様がワタクシが知る限りでも
何人もいらっしゃるのですが、
必要を急がない場合は、「買い物Go!」のご決断は夏まで待った方が
即日ゲットするには確実かもしれません。
どうぞよろしくお願いいたします。


そんな超軽量二胡ケースについて、この日曜日にご来店の方から
「外側にポケットを付ける予定はないのですか?」
とのご質問がありました。
その質問に対する回答は、「ウチでは付けません」 ですが、
なぜそうなったのかをご説明いたしましょう。

まず光舜堂がこのケースを作ろうと思ったのは、
『簡単に壊れないと信頼出来る高品質の完全日本製のケース』
を作りたかったのです。
それも なるべく安く、そして重量は より軽く。
そして身体に優しく。
当然 二胡にも優しく。(楽器を守るのがケースの大前提ですからね☆)

確かに他社製品を見ていると、感心するような収納の付いたケースや、
便利なポケットがたくさん付いている物も在りますよね。
光舜堂でもこの超軽量ケースを企画しデザインするにあたり、
収納に関しては試作品の段階でさんざん、ポケットをどうするか、
あれこれ考えました。しかし、
「日本製でありながら、可能な限りリーズナブルに抑える!」
という使命があっても、ポケットを付けるとなると、
一つ付けるごとに材料費と工賃はそれだけ上がります。
そしてまた、軽さを追及するにしても、生地の重さもプラスされますし、
そこにポケットが在れば入れられるのだから何かを入れてしまう、
→物を入れたら重くなってしまう、という事から逃れられない。。。

ただ、より軽いケースを必要としているのは、ほぼ女性達なのですよね。
女性は、バッグ、もしくは、バッグとサブバッグを必ず持つので
二胡ケースだけで外出することはまずありえません。
ですから「入りきらない物はそっちに入れてね」
という前提で光舜堂のこの超軽量ケースはデザインし、
コストと重量の両面での軽量化には邪魔、と思うパーツは極力、
削げるだけ削ぎ落すことにしました。
その甲斐有って
「この安さでこのクオリティのケースを他で作れるなら作ってみたらいい!」
と店主が胸を張れる物が出来上がり、実際他社からは、
「価格破壊だからもっと販売価格を上げて下さい」
と言われるほどの完成度となり現在に至ります。

あまりにもデザインがシンプル過ぎているので
不便や物足りなさを感じる方もいらっしゃるでしょうが、
お客様のご希望を無視するつもりは無く、
現に、初回に削ぎ過ぎちゃったサイドのハンドルは
「欲しい」というお客様の声を取り入れ2期目から復活させました。
しかしポケットに関しては、お客様のお声をいただいても
この商品の最優先ミッションである”コスト削減”と“身体的負担軽減”
との天秤にかけた時に「無くても良いな」と判断した次第です。

それにね、おそらく外側にポケットが欲しく感じていらっしゃるのは、
もう少しだけケースが重くなっても身体がさほど辛くならない
お若い方々に多いと思いますが、今は解らなくても歳を重ねるとね、
歳と共に段々にね、、、1グラムでも、より身体に負担が無いのが
欲しくなってくるものなのですよ。。。 ( ̄▽ ̄)
それと、店主はデザイナーですから
日頃から「便利さを加えるほど美しさが損なわれる」 と言って
削ぎ落とせるだけ削ぎ落とす”究極の美” を愛しておりまして。。。

シンプル過ぎる件、ご理解のほど宜しくお願いいたします。



さて話変わって、
この日は「つい最近頭が取れて他の人に直してもらったばかり」、
という二胡が入院しました。
「直し慣れていらっしゃる方なので綺麗に付けてもらえました!」
と、前回の事故時にご報告のメールをいただいていたのですが、
悲しい事に、特に強い衝撃も無かったのにまた取れてしまったそう。
「最初から西野さんに頼んでおけば良かった。。。」
というお客様の二胡を受け取り調べると、
接着剤が付け過ぎ状態で折れ口の接着面が光っています。
直して下さった方は、この接着剤の量を多過ぎとは思わないで
作業されたのでしょう。
店主は「もっと接着剤は少なくしないと付かないんだよ」
と言い、また「接着というのは、接着剤の力だけで直すのではないんだよ」
言うのですが、接着剤が多いとは言え今回のこの切り口を見る限り、
べつに横からベットリはみ出すほど付けているわけではないのです。
それくらいこの修理をした方は器用に、すぐ取れてしまったとは言え、
素人作業の割に表面上はとても綺麗に仕上げていました。

しかし折れ口を見ていた店主は、
「この二胡の棹材のこの部分は元から弱い材だから、
この二胡の場合は、接着材で付けるだけじゃダメだったんだよ」
と言って木目を見せて持ち主さんに説明。
「ほら、この切り口の木目、2色になっているでしょう?
こっち側の色の材質が弱いから、この二胡の場合は芯を入れて直さないと
ただの接着じゃこの先何度直しても取れちゃうんだよ。
ボンドが付いてるのを取るのが一番面倒だから、1回目に取れた時に
最初からすぐ来ていたらこんなに大変じゃなかったんだけどね」

ま、いろいろお付き合いもありますし、直して下さるというご厚意は
無下に出来ませんものねぇ。。。
しかしさすがに木材知らないと材質ムラの弱さまでは判りませんよね。
では修理全て最初から芯を入れて直せば良いか、と言うとそれまた違い、
他の部位よりは比較的素人でも簡単に直せるような、
今回のような単純な頭取れであっても本当の正しい直し方は様々で、
物によっては逆に、芯を入れないで直した方が良い場合もあるんですよ!

そんなお客様、修理期間は1週間ですが代替二胡をご希望との
ご連絡を事前にいただいていましたので、
レンタル用に蛇皮のリノベーション二胡を用意してありました。
しかし店主が、「こっちでも良いですよ」とCDMを提案すると、
両方を弾き比べてみて「こっちにします!」とCDMに!
そんな風に、人工皮であることに抵抗無く音色で選ぶ方々が増えています。
そしてそれがどちらも新品であった場合、結果は顕著です。
現在店内には、2週間前に張ったばかりの同期の蛇皮とCDMが
それぞれ2把ずつ合計4把ありますが、張りたて直後の音色の良さは、
圧倒的にCDMに軍配が上がりますね~。



ところで、ブログでもご紹介していたCDM改造の古い二胡は、
鮮やかに生まれ変わり、持ち主さん大感激の再会となりました。
福音弓も新調され更に美しい音色となり、初めてご来店された時の、
あの別の意味でスゴかった音を出していたのと同一二胡とは信じられません。
同じサークルのお友達も一緒にいらしていたのですが、
驚きの変身結果に一緒になって喜んでいらっしゃいました。
「きっとウチのサークル内で他にも、CDMにしたい人が出そうですよ!」

そんなCDMに関して、ひとつ確実に言えるのは、
「梅雨時に備えて練習しましょう!」 です(笑)
蛇皮であれば梅雨時はダレますので、梅雨知らずのCDMにしている方々は
グループやサークル内でいっそう一人だけ音色が綺麗で目立つのです。
間違えても目立っちゃいますから、
今のうちにたくさん練習しておいた方が良いですよ☆



この日は他にも福音弓をお受け取りの方々やお試し・ご注文や、
修理の入院や退院二胡のご来店、CDM改造ご依頼、と様々。
そんなご予約の方々のほとんどが、
この日はなぜかご主人様やお友達も一緒にいらっしゃる率が高く、
またその時間のかぶった方々が互いにおしゃべりしたりしたり、
そのうえ更に、桐子ちゃんのレッスンもみっちり入っていて
生徒さん達も次々いらしていたので賑やかでした。
ご来店の皆様、ありがとうございました。
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