二胡の弦は、木軸と台によって、ピンと張られています。
弦そのものが、この木軸と台の間の長さによって、設計されて作られているはずです。
良く振動する長さと太さの組み合わせでしょう。
二胡の場合DとAに調弦されたときに、良く振動するように設定された、鋼の硬さと、長さと太さなのだと思います。
その設定が働くためには、棹は弦をしっかりと支えなくてはいけません。
その、棹が柔らかく、弦の強さによって曲がっていくとしたら、弦の良い振動が支えられませんね。
曲がってしまえば,発条の様に働きますから調弦も安定しません。
そんなに微妙なのかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
柔らかい木ですと、約80センチの棹の長さで、その木の柔らかさにもよりますが、1ミリ近く短くなることもあるのです。
二胡の場合、指板がなく、木軸が38ミリほどは前に出っ張っていますから、棹は常に曲がろうという荷重を受けています。
調弦したまま、おいておけば、18キロぐらいの力が常にかかっているのです。
常に曲がろうという方向です。
この絵は極端ですが、このように曲がってしまえば、弦は常に不安定になります。
いくら硬いと言われている黒檀でも、多少はこのような形になる方向で、常に弦で引っ張られているのです。
確かに柔らかい木だと、良く振動する木もあります。
また音色としても良いものもありますが、このように曲がってきてしまえば、弦の働きが悪くなります。
調弦も狂いますし、設定された振動が出てこなくなるでしょう。
昔の二胡の棹は、16ミリの丸でした、それが現在の涙滴型になって来たのは、このように曲がりにくくするためと言われています。
確かに、曲がりにくくはなったのですが、棹が太くなった分、音の切れが無くなったともいわれます。
昔の丸の棹の方が、繊細に弦の響きを、伝えたのではないでしょうか。
ただ、時代とともに、二胡も音のパワーを求められるようになってきたのもあり、弦も絹弦から、スティールに変わり、それを支えるためにも、棹は太くなったのかもしれません。
このところ、あるご注文があり棹の太さとその木の質の事を考えています。
これからいくつか実験をしようかと考えています。
柔らかい良く振動するが、曲がりにくい棹。
これはやってみないと分かりません、楽しみです。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ
弦そのものが、この木軸と台の間の長さによって、設計されて作られているはずです。
良く振動する長さと太さの組み合わせでしょう。
二胡の場合DとAに調弦されたときに、良く振動するように設定された、鋼の硬さと、長さと太さなのだと思います。
その設定が働くためには、棹は弦をしっかりと支えなくてはいけません。
その、棹が柔らかく、弦の強さによって曲がっていくとしたら、弦の良い振動が支えられませんね。
曲がってしまえば,発条の様に働きますから調弦も安定しません。
そんなに微妙なのかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
柔らかい木ですと、約80センチの棹の長さで、その木の柔らかさにもよりますが、1ミリ近く短くなることもあるのです。
二胡の場合、指板がなく、木軸が38ミリほどは前に出っ張っていますから、棹は常に曲がろうという荷重を受けています。
調弦したまま、おいておけば、18キロぐらいの力が常にかかっているのです。
常に曲がろうという方向です。
この絵は極端ですが、このように曲がってしまえば、弦は常に不安定になります。
いくら硬いと言われている黒檀でも、多少はこのような形になる方向で、常に弦で引っ張られているのです。
確かに柔らかい木だと、良く振動する木もあります。
また音色としても良いものもありますが、このように曲がってきてしまえば、弦の働きが悪くなります。
調弦も狂いますし、設定された振動が出てこなくなるでしょう。
昔の二胡の棹は、16ミリの丸でした、それが現在の涙滴型になって来たのは、このように曲がりにくくするためと言われています。
確かに、曲がりにくくはなったのですが、棹が太くなった分、音の切れが無くなったともいわれます。
昔の丸の棹の方が、繊細に弦の響きを、伝えたのではないでしょうか。
ただ、時代とともに、二胡も音のパワーを求められるようになってきたのもあり、弦も絹弦から、スティールに変わり、それを支えるためにも、棹は太くなったのかもしれません。
このところ、あるご注文があり棹の太さとその木の質の事を考えています。
これからいくつか実験をしようかと考えています。
柔らかい良く振動するが、曲がりにくい棹。
これはやってみないと分かりません、楽しみです。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ