前の項では、弓の取り扱いなど書きました。これは、日常皆さんが気をつけていれば、良いことも多いです。
その他、みなさんがご自身で気を付ければ良いことの中に、弦の選択ということがあります。
弦は、メーカーによって、それぞれの個性を持っています。そして皆さんの二胡もです。
ある意味相性みたいなものもあります。それは皮との相性ともいえると思います。
特にとても良く鳴る楽器、最近増えてきている皮の薄いタイプ。
昔の8角形はかなり皮が薄く作られていまして、楽器としてとても大きく鳴ることを目指した楽器でした。
ところが、この10年くらい、蘇州系でも、皮が薄く削られてきている楽器が増えています。
勿論そのおかげで楽器としてはとても大きく鳴ります。
大きく鳴る楽器は良いものとされてきていますから。
最初の内、1,2年は大きくなってとても気持ちよく響いて、良い楽器だな思われるものも、沢山あります。
その内弾き込んできて皮が伸び、さらに振動が大きくなるころに、弦を交換して、なんだか、うるさい感じになってくるのもあります。
二胡の音色という感じがしないのです。
そのような楽器がこのところ、調整に何台か続けてきています。
どのような弦を使っているか見てみますと、トマステークの弦が張ってあったものが、2台くらい続けてありました。
それと,オットムジカ」製の、ゴールデンライオン。この二社はもともとがヴァイオリンの弦を作っている会社です。
実は、ある輸入会社がこの弦を日本に入れる時に、様々な楽器で試してほしいと以前に依頼があったのです。
試したところとても良く振動するし、耐久力もとても長いようでした。
ところがこれらの弦を、昔の8角形に張ったところ、強いけれど雑味がありすぎ、むしろ、雑音に感じられる楽器もありました。
また、最近というか、この7,8年日本でも見られるようになった、かなり皮を薄く張った楽器には、鳴りすぎで雑味が酷すぎる過ぎという感じがありました。
同じ弦を昔の、私の持っていた12年ほど前に購入した蘇州系に張ると、今まで以上に良く鳴って音色もきれいですし、よく音が伸びて、二胡の良い音色が響いてきます。
そして蘇州系の名人作と言われる楽器にこの弦を張りますと、これこそ二胡の音というかんじでしたね。
またこの、皮の薄いタイプの二胡に、絹弦を張ると、これがとても良い音色なのです。あるいは敦煌牌の弦。
皆さんがもし数台二胡をお持ちでしたら、銅の裏から覗いて、明るさの違いを見てください。
明るい楽器には、むしろ敦煌牌やファンファンなど、暗い楽器に、トマスティークなど、あるいはピラストロですかね。
また、この皮が薄いタイプにトマスティークなどを張って音を大きく振動させたいと考え、弾いてみて、かなり雑音ぽく感じた時に、弦を変えるのではなく、駒を変えることも、一つの方法です。
それは比較的大きめの、松節あるいは、黒檀の駒を使ってみることでしょう。
どちらも、雑味の少ない音色中心の駒という感じです。
紫檀や花梨あるいは老紅木の駒、それも高さが、9ミリ以上もあるものは、より雑音ぽい感じを皮の薄い楽器に引き出してしまいます。
まあ、このあたりのことになると、たくさんご自身でいろいろやってみないと、効果が分かりにくいかもしれません。
良くネットなどでこの弦使ったけど良いよ、と書く人もいますが、出来たらどんな楽器に張ったのかを一緒に書いてもらうほうが良いのではないでしょうか、皮の厚みの感じなども含めて書いてもらえれば、皆さんの参考になりはしませんか?
弦を変えるときに、ます、最初は駒を変えない事、そして違和感のある雑音ぽい感じがしたら、それから駒を交換してみる事、高さのあるものから、なるべく低いものに交換して、多少雑味が消えるようなら問題はないですし、それでも効果がないようでしたら、弦そのものがその二胡に合わないと考えたほうが良いと思います。
工房光舜堂西野和宏
その他、みなさんがご自身で気を付ければ良いことの中に、弦の選択ということがあります。
弦は、メーカーによって、それぞれの個性を持っています。そして皆さんの二胡もです。
ある意味相性みたいなものもあります。それは皮との相性ともいえると思います。
特にとても良く鳴る楽器、最近増えてきている皮の薄いタイプ。
昔の8角形はかなり皮が薄く作られていまして、楽器としてとても大きく鳴ることを目指した楽器でした。
ところが、この10年くらい、蘇州系でも、皮が薄く削られてきている楽器が増えています。
勿論そのおかげで楽器としてはとても大きく鳴ります。
大きく鳴る楽器は良いものとされてきていますから。
最初の内、1,2年は大きくなってとても気持ちよく響いて、良い楽器だな思われるものも、沢山あります。
その内弾き込んできて皮が伸び、さらに振動が大きくなるころに、弦を交換して、なんだか、うるさい感じになってくるのもあります。
二胡の音色という感じがしないのです。
そのような楽器がこのところ、調整に何台か続けてきています。
どのような弦を使っているか見てみますと、トマステークの弦が張ってあったものが、2台くらい続けてありました。
それと,オットムジカ」製の、ゴールデンライオン。この二社はもともとがヴァイオリンの弦を作っている会社です。
実は、ある輸入会社がこの弦を日本に入れる時に、様々な楽器で試してほしいと以前に依頼があったのです。
試したところとても良く振動するし、耐久力もとても長いようでした。
ところがこれらの弦を、昔の8角形に張ったところ、強いけれど雑味がありすぎ、むしろ、雑音に感じられる楽器もありました。
また、最近というか、この7,8年日本でも見られるようになった、かなり皮を薄く張った楽器には、鳴りすぎで雑味が酷すぎる過ぎという感じがありました。
同じ弦を昔の、私の持っていた12年ほど前に購入した蘇州系に張ると、今まで以上に良く鳴って音色もきれいですし、よく音が伸びて、二胡の良い音色が響いてきます。
そして蘇州系の名人作と言われる楽器にこの弦を張りますと、これこそ二胡の音というかんじでしたね。
またこの、皮の薄いタイプの二胡に、絹弦を張ると、これがとても良い音色なのです。あるいは敦煌牌の弦。
皆さんがもし数台二胡をお持ちでしたら、銅の裏から覗いて、明るさの違いを見てください。
明るい楽器には、むしろ敦煌牌やファンファンなど、暗い楽器に、トマスティークなど、あるいはピラストロですかね。
また、この皮が薄いタイプにトマスティークなどを張って音を大きく振動させたいと考え、弾いてみて、かなり雑音ぽく感じた時に、弦を変えるのではなく、駒を変えることも、一つの方法です。
それは比較的大きめの、松節あるいは、黒檀の駒を使ってみることでしょう。
どちらも、雑味の少ない音色中心の駒という感じです。
紫檀や花梨あるいは老紅木の駒、それも高さが、9ミリ以上もあるものは、より雑音ぽい感じを皮の薄い楽器に引き出してしまいます。
まあ、このあたりのことになると、たくさんご自身でいろいろやってみないと、効果が分かりにくいかもしれません。
良くネットなどでこの弦使ったけど良いよ、と書く人もいますが、出来たらどんな楽器に張ったのかを一緒に書いてもらうほうが良いのではないでしょうか、皮の厚みの感じなども含めて書いてもらえれば、皆さんの参考になりはしませんか?
弦を変えるときに、ます、最初は駒を変えない事、そして違和感のある雑音ぽい感じがしたら、それから駒を交換してみる事、高さのあるものから、なるべく低いものに交換して、多少雑味が消えるようなら問題はないですし、それでも効果がないようでしたら、弦そのものがその二胡に合わないと考えたほうが良いと思います。
工房光舜堂西野和宏