楽器の調整とは、簡単に言うと、、

楽器の調整とは、

動くものはきれいに動かすようにし、

固定するものはしっかり固定する。

こうすれば、最低限の調整はできます。

というよりこれが基本です。

そこから始まり、弦の消耗度のチェック、

皮の進化の状態、

それに合わせた駒の底辺の加工、

そして千斤の消耗度、そして巻き具合のチェック

千斤の交換、

最後に弓の状態のチェック、

バサバサになっているのを処理し、きれいに整える。

千斤を巻き直して駒取り替えて、ハイ調整完了などというのはあり得ない。

でもそういう調整会がほとんど横行しています。

ましてや、無料で、、

もちろん無料でやってもらえるならうれしいけれど、

体の良い、楽器販売会でしかないような気がします。

大体が、きちんと調整さえすればほとんどの楽器はとても良く鳴るのです。

その楽器の持っているポテンシャルを引き出すのが調整ですから。

そうなったら楽器を買い替えるのは、皆さん考えるでしょう。

楽器の状態が悪いから新しく購入するという事は無くなるでしょうね。

おかげで光舜堂は、そんなにばかばか楽器は売れませんが。

大体が、光舜堂のような仕事が成り立つこと自体おかしいでしょう。

もちろん他の楽器にも調整というのはあります。

それは楽器自体が変化していくからです。

何しろ木でできているものですから、変化して当然なのだという事が、

他の擦弦楽器を弾く人には当然のこととして受け入れられているのです。

まず、楽器は変化していくましてや二胡のように蛇皮など生の皮を使っているものは、

まず動くもの、糸巻き、木軸これはきれいに動かすのは、それほど大変なことではないのです。

先日の金沢の調整会でも、ご自身で木軸を削っていた人がいらっしゃいました。

何もこの方は木工のプロというわけではありません。

でもきちんと削れていました。

たぶんこの方のほかにも全国には、たくさん木軸の調整ぐらいできる人がいるのでしょう。

ところが楽器を販売している人たちがそれをやらないというのが、解らなかったのですが。。。。

不具合治したら新しい楽器は売れないのかも、、

でもそれだったら、せめて販売しているものはきちっと調整した楽器を販売しているのでしょうかね？？

何年も同じことを言い続けてきて、やっと一件、私の言う調整というのを理解していただけた楽器屋さんに、

金沢で出会えたのは、大変うれしかったです。

光舜堂の調整講座に参加して以来、全部の二胡の千斤切ってしまって、

木軸削りまで、全部やり直したのだそうです。

あの数、大変だったろうなと思います。

二胡に対する愛情があふれていました。