二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

通販と言うのを考えてみた。

2014-08-11 11:02:54 | ■工房便り 総合 
昔、家庭画報という、雑誌で、通販のページに取り上げられて、何十台もの家具を製作したことがあります。

座卓囲炉裏、文机、それこそ200万もするテーブルなど、これがかなり売れましたね、ちょっとびっくりするくらいです。

あと、ご縁があって通販生活と言う本にも出ていました。

エルデコ、と言う本で、インテリアデザイナーとして取り上げられ、特集組んでももらいましたが、驚いたのは、インテリアそのものの話が舞い込んだりもしました。

当時は雑誌の力と言うのが大きかったのですね。

今は何となくマスコミ系にご遠慮願っていて、ほとんど出なくなりましたが、雑誌に出た後の、電話の鳴り方がすごかったです。

今通販と言うのは、この、雑誌、などとは違いますね。

以前は通販と言うのが特別なものだったように思います。

今通販、普通ですね、ネットをよく見る人にとって普通の買い物よりお手軽な感じです。

わたしなんかが使うのは、わりと材料や工具、まれに、音楽。 音楽も通販されるというのが驚きです。

出掛けなくて良いという利点もあります。

工具などはほとんどの場合、いろいろ取り寄せて、何の問題も無く済んでいますが、たまに秤(100分の一まで測れるのを、福音弓を作るために購入うしました)等は問題が出ても、これは安いし、たぶん中国製なんじゃない、では諦めるしかないねと、次を取り寄せ直してなどと考える事はありません。

またその事でいちいち目くじら立てるようなことも無いですね、まあ、あの国の製品ならと、これは皆さんも感じている事ではあると思うのです。

光舜堂にご来店のお客様とお話していて、驚くのは、二胡、あるいはその付属品も通販で購入されているかたが意外と多いのです。

特に弓や、駒、あるいは楽譜など、いわゆるアクセサリーは通販購入のほうが多いですね。

東京などでも何軒かは、いわゆる二胡屋さんが有るのですが、それぞれ仕入れルートが違うらしく、皆さんが希望するというのがなかなか手に入りにくいようです。

全国的に、二胡弾きの方々は、約80%は、弓や弦などは、ほとんど先生から購入と言う形です。

楽器はさらに、先生からの購入と言う、植民地的な支配が主力です。(この植民地的と言うのはあえていわせてもらいます)

楽器の修理一つにしろ、結局は先生にお願いするしかなく、頼んだ修理が出来上がってきたら自分の楽器ではなかった、などという事もあるという話も聞きます。

以前、ある先生に頼まれてその先生のお留守の間に、弓を購入したい人がいたら先生の代りに販売して欲しいとのことで、預かりました。

かなり有名な弓の作家、の物ですが、30本お預かりの内15本は、

竹は曲がっているし一度曲げた竹は戻らないし、毛は抜けて来るし、松脂はのらないし、(これは最後に洗っていないのですね)

ですので、この事をそれとなくお聞きしました、「このままいつも販売しているのですか?」

答えは「そのまま販売しています、有名な作家の良い弓で日本では手に入らないから」とのことでした。

そこで私としてはこんなものは販売できないと、思えるものは、販売を中止しました。

皆さん、二胡弾く人は素直に教室から購入するものだから、信頼できる良い物に違いないと思っていませんか。

楽器でも、本当にまれに、教室から購入して、とんでもなく良い物を手に入れる人もいます。

教室の先生のお知り合いの二胡の工房から直接、仕入れていただいたのだそうです。

それもかなりリーズナブルに、たぶん本当は中国の演奏家に渡すくらいの、一級品でした。

しかし、これはまれな例ですとても良い先生なのでしょう。

殆どの場合、教室で購入した物と言うのの商品としてのばらつきと言うのはすごい物があります。

これが同じ値段かと言う、仕入れた先生は本当に楽器をチェックしていて購入するのでしょうか?

この7年ぐらい1500台を超える二胡を見て来て、購入の仕方で、相当なばらつきの有るのが何となく感じられるのです。

このあたりは少し考えなければいけない事です。

本来は購入者ご自身が、良い物か悪い物かチェック出来る事が望ましいのですが。

そこで最近通販と言うのを見直してみたのです。

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