二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

通販と言うのを考えてみました、私はヴォルテールか?

2014-08-12 10:43:21 | ■工房便り 総合 
道具や工具などは、通販でも日本の会社だと案外安心ですね。

ウチの工房の生徒さんのお一人が、アメリカやドイツから機会を取り寄せたり、購入するのが大好きで、見たことも無い便利グッズをよく取り寄せています。

カードでの決済で、その通販専門の会社から取り寄せた物は、便利なものが多いのですが、イマイチこれはどのように使ったらよいのかなどと言う物も有ります。

しかしアメリカやドイツのメーカーあるいは通販会社からの商品と言うのは、工業製品であることも多く品質と言うのはかなり安心感があります。

しかし楽器と言うのは、工業製品だろうかと言う疑問があります。なぜなら材料が一定ではないですから。

特に二胡の場合、材料そのものが紫檀や黒檀と言う、もう既に貴重なものとして扱われています。

木はそれこそ一本一本違うのです。

中には、相当大きなもので沢山同じ地域で同じ自然の中でとれるような木もあります。

楽器で言うとヴァイオリンの表板のスプルスや、楓などは割と同じ地方で群生していますし、太さにしても、直径80㎝を超えるような木が沢山あります。

これは品質的に安定しますから、ある程度の量産品や工業製品と言うのは可能なことなのです。ある程度です、やはり良い物は一台一台つくられています。

、二胡の場合は、黒檀の大きなものと言っても精々直径30センチ、、細ければ、15センチくらいです。

二胡をちゃんと取ろうとしたら20台が良いところでしょうし、細い物ですから同じ木の内部でもそうとう質が変わります。

良い音色がする部分としたら、2,3台でしょう。

だからこそ、二胡はそれぞれの価値が変わってきてしまいます。

同じ黒檀だからと言って決して同じように鳴る物ではありません。

ましてや蛇皮ですから、変化の程度と言うのは、ヴァイオリンの比ではないのです。

そもそも花梨以外は量産と言うのに向いていない材料たちです。

私の頭の中で、楽器を通販するというのが何処か釈然としないものがありました。

弾いてみないでもよいのだろうか?

何台も弾いてみてきな無くても良いのだろうか?

などなど。

しかし、日本人のやっている二胡の通販会社と言うのは、なんと親切に、何台か送ってきてくれて、選ばさしてくれるようなとこもあるようなのです。(それを良い事に、ただ送らせて買いもしないのに、色々な販売会社から取り寄せて、遊ぶ人もいるようです)

でも考えてみると、先生からハイこれ貴方のですよと、いきなり一台渡され、その上皮に穴が開いていたなどという事も考えると、何台か試しに送ってくれるなどと言うのは大変親切な事と思います。

60万70万する楽器を、ハイこれ、でもないとおもうのです。

これは下手な通販よりひどいのではないですか。

ましてや、カルチャーセンターで二胡を弾き始めて、半年や一年ぐらいで、買えそうな人にこれは良い楽器だからと楽器自体がまだ皆目わからない人に、売りつけるというような先生もいます。

先生に言われるとなかなかには断れないですねーーーーー。断るとある日メールで、夜中に突然ぜん首を言い渡されるのです。

これは私の実体験です。(この先生は日本人でした)

カルチャーセンターの方でどんどん生徒は募集しますから、そのカルチャーセンターの信用度で生徒は集まりますから首にしても平気なようです。

当然私はカルチャーセンターへこの事実を報告しましたら、他にもそのような報告が来ているので楽器の販売はさせないようにすると言うことになったようなのですが?????どうですかね?


話はとんでしまいました。

通販です。

最近の二胡の通販と言うのは日本人がやっている限り、かなり工業製品の通販なんかに近くなってきたような気がします。

中国の工房と直接契約して、かなり製品管理までしている通販会社まで出てきたりもしています。

或はご自身も演奏家でちゃんと楽器も分かっているひとたちも。通販会社をやっていたりもする日本人の会社もあります。

今それこそ植民地的な支配の中で、二胡の業界の二胡の販売がなされているとしたら、他の西欧の楽器などのように日本全国どこでも楽器会社があると言うような状況にない二胡の世界は、むしろ健全に二胡を管理している日本人の通販会社と言うのは、ある意味皆さんの救いなのではないかとも考えを変えて来ています。

こんなことを書くと、またまた、光舜堂にはいくなと言う、先生も増えますね。

ちゃんとした知識を生徒たちに与えないようにし、自分の言うことだけが正しいということを押し付ける、なんだかフランス革命以前の王政支配のような感じもします。

ある意味私はヴォルテールなのですかね。
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