二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡を作る為の木、走るゼブラ。

2013-09-19 10:30:09 | ■工房便り 総合 
先日、「虎駒」の販売の話をしました。(たくさんご注文ありがとうございます、初めての通販ですね、地方からもかなり来ています)

この虎駒というのは、何の木かは解りません、ただ見た目は、紫檀系なのです。(あまり美しくは無いです)

紫檀系でもとても良く密度の高いものではあるのは解ります、かといって、紫檀などより柔らかいのです。

木場の人が、何かほかの木を買うついでに買ったものの、あまりにも単価が高く、売れ残っていたというのが正直なところのようです。

これだけ強く良く鳴る材ですからこの木が十分にあったら、むしろ二胡そのものを作りたい位です。

ヴァイオリンは、裏板と駒が同じメープルを使います。

ということは、二胡でも駒に使う木というのは、楽器として良い木だとは言えないでしょうか。

駒にはそれこそ紫檀黒檀老紅木、等々、有りますね、中には松節等というのも有りますし、楓等も有ります。

松節は硬い秋材、柔らかい貼る材が層になっています。そして松節の特徴は、松脂がとても多いということです。

ですから密度も高いです。駒に使える位なら、二胡もできるのかもしれませんが、この松節というのに使われている、松材は今のところ、日本には入ってきていません。

多分脂松の一種でしょう。

後は、光舜堂が使っている、楠、ゼブラ、そしてこの虎駒。

楠は全く論外です、二胡を作るほどの大きさが有りません。

木の枝が、本体に入り込んだ、節の部分ですから、とても小さいのです。

ゼブラは、これは大きいのが有ります。

アフリカ材です。シマウマですから。

これは考える余地が有るかもしれないのですが、、

この木にはとても大きな欠点が有るのです。

走るのです。シマウマですから。

いえ、罅が走るのです。

とてもうまく乾燥させないと、細かい罅がたくさん走ります。

そしてねじれます。これがいつまでも止まらない、捻じれなのです。

ですから、内装材などで一時期ゼブラウッドが流行りましたが、決して無垢材としては使わず、薄い突き板としてベニヤ板に張り込んだモノが使われます。

そこまでしても、このゼブラは小さな罅が走ります。

思うようにはいかないですね。



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