二胡を弾きこむこと。閑話休題

ミクシーの友人の日記がとても、この二胡を弾きこむことについて、良く書けているのでご了承を得て、転載させてもらいました。お名前は伏せさせていただきます。

【時が経つのは早いもので二胡を習い始めて早5年。今月で6年生になりました。
ぼちぼちですが、初級の生徒さんにも教えたりもしています。

最近感じたことがあります。実は、私が初めて買った「満瑞興」さんの二胡、二泉胡、中胡が少しづつ成長してきてくれています。
この二胡を老師が見たときに私にこう言いました。
「この二胡は皮が厚いから10年くらい弾かないといい音色にならないよ」と、その時は半信半疑でしたがその言葉を信じて弾いてきました。
途中、何度も雑音に嫌気がさしてネットで販売してやろうと思いましたが、いつかその日が来るだろうと心に信じて。。。

しかし、3年目でとうとう我慢できずに別の二胡を買ってしまったのです。
理由は代２ポジションの雑音です。
老師の勧める二胡は高音部もきれいに出る二胡でした。

新しい二胡を手にした私は「満瑞興」の二胡をほったらかした挙句レンタルに出してしまったのです。

そして今、そのレンタルに出した二胡をチューニングすると響く響く！部屋中に共鳴してお腹にずしっと響いてきます。
もしかしたら、昔中国で聴いたことのある二胡の音色っていうのがこの音色だったのかと。。。耳だけでなく体に響いてきます。
音響の事は詳しくはないですが、その場に居合わせた別の男性の生徒さんが、「これだけ響いたらいいな～」とつぶやいていました。
その言葉に気をよくした借主はいまだにその二胡を借りたまま返しては下さりません。
レンタル代がかかるにも関わらずです。
二胡の響きを生徒さんに体験してもらいたかったのですが、肝心の二胡が帰ってこないので仕方なく私は二泉二胡に普通の二胡の弦を張り生徒さんに弾いてあげました。
先ず、後で買った高音部まできれいに出る二胡で弾きその後でこの「満瑞興」の二泉二胡で弾きました。
生徒さんにどっちが好きですか？って伺うと、満場一致で「満瑞興」さんの二胡でした。

しかし、この二胡高音がかすれてしまうので弾くのに苦労します。
弾きやすい二胡より倍　弦に圧力をかけないといけないので指が筋肉痛ですが、これがよい練習になります。
もしかしたらこのまま弾き込むと高音もよく鳴ってくれるようになるのかもしれません。
そう信じてネット販売しないで育てていこうと。。いや、一緒に育とうと思っています。

因みに老師のお勧めの二胡は「満瑞興」ではなく「呂建華」さんの二胡ですが、この人は「満瑞興」さんの娘婿です。】

この方は、私が二胡を作り始めた頃からの、ミクシー上での友人でもあり、何回かは、光舜堂にも訪ねてきていただいています。

二胡を始めたのが殆ど、私と同じくらいの時期で、この方はもうすでに初心者の方のレッスンぐらいはやっていけています。

私は、いつの間にか演奏より、二胡作りに向かってしまい、いつの間にか置いてけぼれいにされています。

しかし、私が皆さんに言う弾きこむことの大切さをこの方も実感され、その様子がこのミクシーの日記にとても良く出ています。

弾きこめばどんな二胡でも良い音がしてくれるというのが私の意見でもあり、弦楽器の常識だと思うのです。

二胡の万病に効くのは、弾きこみです。

先日、劉継紅先生にお会いして、お茶しながらの話の中で先生の言葉でとても印象に残った言葉があります。

「空弦を弾く時でも、思想。（思いを込めてと解釈して良いと思います）を持って弾きなさい」どのようにこの音を表現するかどのように感じながら弾くかという、弓の一引き一引きにちゃんと思いを込めなさいということだと思います。

その想いが、二胡を育てます。