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綺麗ですね、、これはシャム柿です。
楽器は全てその材料によって、音色も質も決まります。
というか、全て人の作りだすものは、その材料によって、大方の質と性質とレベルが決まってしまいます。
大量に作られている、車でさえもその材料によって相当形も変わります。
皆さんがいつも目にしている建築や橋梁などの大きなものも、それぞれそれに会う鋼材を使っていて、
同じ鉄でも釘や刃物とは違う性質を持っているのです。
皆さんに判り易いのは紫檀と黒檀ですね。
かなり音色が違います。
同じ紫檀でもいろいろな種類があるのはご存知ですね。
その中でも、同じ一本の木からとったとしても、音色も質も相当に違います。
ヴァイオリン造りのガルネリは、全ての楽器を一本の材料から作りだしていると言われます。
かなり良い材料に出会ったのでしょうね、。
作ってみると本当によくわかるのは、同じ名前の木であっても、その一本ずつで相当音が変わるということです。
私もそれこそ30種類以上の木でいろいろ作ってきました。
これは良い二胡だなと思うのは、やはりインドの小葉紫檀、
そしてこのシャム柿ですね。
今までに10数台の二胡がお客様のところへ行っています。
何年かして調整に来られて、弾かせてもらって、あーー良い音、とほれぼれします。
勿論皆さんが良く弾き込んでくれているせいもあるでしょうが、
外さない!
これ考えてみるとすべて同じ木からなのです。
今は、人工皮(CDM)にしてしまいましたが、
ゼノカルテットのセカンド川野の君の弾いているのが、シャム柿です。
高らかになり渡るという感じ、
広がる感じ、ふくよかで、さびのある音、。
そして弾いた時の手ごたえ、
良い楽器は弾いた瞬間に判ります。
これは誰でもです。
何時か機会があったら聞かせてもらってください、。
胡のシャム柿の難しさは、乾燥です。
迂闊に強制的に乾燥するおt割れてしまいます。
本当なら10年20年と、自然に乾かせばよいのかもしれませんが、
私なりの人工乾燥を施しています。
それでもゆっくり3年ぐらいはかかるようにしています。
削って乾かし、さらに削って、ゆっくりゆっくりやっています。
このシャム柿、今までは二胡には使われてきていませんでした。
でも、私はかなりの数が出来るだけ持っています。
それも楽器を作れるように製材し、そしてゆっくり乾かしたものです。
これは二胡弾きさんには良い遺産になると思います。