二胡姫さんにお聞きしたところ、まだまだ、彪駒黒彪駒のご注文はいただいているようです。
既にご購入された方の駒でご自分の楽器も試して見た結果と、いわれる方もかなり増えてきているようですが、
まだまだ、評判よさそうだから、あるいは、物珍しいからという方は、ご購入に際して、少し考えてみてください。
光舜堂にいらっしゃるお客様に関しては、お持ちの二胡に彪駒つけて、合わない場合はお売りしていません。
今までの感じからすると、いくら、名人と言われている人の作の二胡でも、皮を薄くしてあるものにはむしろ音は大きくなるけれど雑音も増え楽器としてのニュアンスというのが無くなってしまいます。
流石名人の作それでちゃんと鳴るように出来ているのですね。
ところが、通販ですと、これ新い、面白そうだから買ってみようと思われる方も中にはいらっしゃると思います。
そんなに安い物ではないですし、たかが駒一つがこんなにバカ高いのかよと思われる方もいらっしゃるでしょう。
また、ちょっと装着して、こんな駒は自分の二胡には合わない、あるいは、これは楽器の良さを消してしまうという方もいると思います。
基本的に、駒は弾き込まないとちゃんとした鳴りになりません。
まずは、一週間、大体10時間ぐらい弾いてみてから、評価をして欲しいのです。
最初のうちの強い響きというのが収まって、元の木と皮の持っている音色に戻ります。
むしろちゃんと高音まで、彪駒以前の駒を付けている時よりは鳴るはずです。
基本的には、彪駒は、初心者の方のお持ちの二胡に合うと思います。
理由は、まだ皮が硬いからです。
弾き込んでいないとも言えると思います、その弾き込みの少なさを助けてくれるのがこの彪駒だと考えてください。
バネ構造になっていますから、振動をより強くし、上級者が弾くような、鳴りになるのです。
黒彪駒は、これは好みでしかありません。かなり木の中が均一な素材ですから、二胡の雑味を相当消してしまいます。
ですから、4,5年以上弾きこんだ楽器で、まだまだ雑味があると思ってその雑味を消して純粋な楽器の音を楽しみたい方の為の駒です。
良く育ってしまって、もう言う事はないと思うくらいな楽器には合いません、というより必要無いと思います。
二胡のプロの人は、一日4時間も5時間も弾き込むと言います。
その上で、2年くらいすると、二胡本来の鳴りになるという事です。
3000時間弱ですね。
二胡はそんなにむちゃくちゃ鳴る必要も無し、今までの音で気に入っていると思っている方は、購入しない方が良いと思います。
どんな音であれご自分の好みですから。
これはこの何か月間か、皆さんの二胡に試させてもらって来ての結論です。
何もせっかく自分の弾いている音が良いと思っていらっしゃるのでしたら、目新しいからと言って購入するのはどうなのでしょう。
まあ、ご自分のお金ですから、私がとやかく言う事ではないのですが、みすみすもったいないと思うのです。
味覚も聴覚もそれぞれ好みがあると思います。
もちろん慣れというのもあります。
いつも自分が好みで聴いている演奏家のある曲が、そのほかの演奏家が違う楽器で弾いたとしても、え!これ違うのではない、いつもの方が良いと思う方も多いと思います。
それと同じことですね。
ご自分の弾いて来て気に入っている音が出ているとしたら、それ以外の楽器には、あるいは駒には、大変違和感を持つと思います。
そしたら、5000円もったいないではないですか。
いろいろ聞いてみると後から、あの駒は自分の二胡には合わなかったという方もいらっしゃいますし、自分の好みではないという方もいらっしゃいます。
出来たらもしご自分の二胡の音が大好きで、ご自分の弾く音が十分自分を納得させているのだという方は、
たとえ高音出なくとも、雑音が有ってもそれが、二胡の音であると、思っていらっしゃる方は、止めておいてください。
もったいないですよ。
私としては、今ご自分の楽器で高音が出ない、雑音が多過ぎ、音が小さい等々、困っておられる方に提供しているつもりです。
まず楽器は健全に鳴らす、鳴る、という事が条件です。
かすれ音、だろうが、弱い音であろうが雑味のある音だろうが、右手が作り出します。
そしてご自分の好みが作り出します。
その好みを作り出す手助けをするのが、楽器でありその調整です。
そしてもちろんその駒ですね。
ですから、初心者はともかく、今のご自分の二胡の音が気に入っている方は、ご購入を少し考えてみてください。
これはお願いです。