二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

弓の経年変化様々!

2022-05-11 10:11:39 | ●弓: 福音弓
今回光舜堂の12周年記念として、二胡の弓の馬毛の張替えのキャンペーンをいたしました。
100本を超える福音弓や中国弓を見せてもらいました。
長く使っているものは8年ほど前に作った福音弓です。
これは、14本ほどありました、長く使っていただいて大変ありがたいです。
普通長くても3,4年で廃棄してしまう二胡の弓というのが常識なのですが、長く使っていただけるようにと、いろいろ工夫したのが活きたのでしょう。
それでも、二胡の弓は使っているうちにいろいろ変化してきます。
まず竹の曲がりですね。皆さんの使い方によって、そして竹のもともとの性質によっても、様々に曲がってきます。
手元が外側に曲がるもの。
先端に近い方が内側に曲がってくるもの。
節のあたりで、急に曲がるもの。(これは、竹の経年変化によるもので致し方ないことではありますが、直ります)
又思ったより少なかったのが、竹の削れ!
中にはこれはもう弓としての機能が果たせないかもというのが、2本ほどありました。これに関してはお客さんと相談しまして、無料で竹を交換しました。竹も変えて、馬毛も張り替えたのですから、まあ言ってみれば新品になったのですが、
「竹まで変えたら新品でしょう、金額どうするの?」と私が聞きましたらほぉさんが、「だからこそのキャンペーンでしょう。もちろん無料です!!」

ということで、無料で張替え金額だけでやらせてもらいました。
お客さんとは色々話しまして何故竹が削れるのか?
それは、デンペンに擦りつけるように弾いている、それも、胴に対して平行に弓を動かすのではなく、デンペンの皮側に弓の竹が当たるくらいに斜めに弾いているのです。ということをお伝えしまして、少し考えてみてくださいと。
長い間の癖ですからいっぺんには直らないかもしれませんが、胴になるべく平行に弾くと音もよくなりますよと、お伝えしました。
それから、弓魚が緩むというのも幾つかありました。
これは、竹乾いてきて緩むのです。この弓魚のゆるみは、外して,ネジを少し絞めると直ります。このことは改めて、書きます。
また、手元のチューブの傷み。
これも人によって相当違いまして、単に摩擦で緩くなったのもありますが、中には破れてしまっているものもあります。これも弾き方で同じように6年7年と使った人でも、全くなんともなく少し緩んだくらいのものもあるのです。
これは張替えの弓は全部無料で新しくしています。
それから、2本だけですが、4,5年使った弓で、ネジを締めてもそれ以上毛を張れなくなったものもあります。
これは、馬毛が伸びたのです。
以前書きましたが、馬毛は伸びます、圧力を相当しっかりかけていると少しずつ伸びてきて、ネジを絞め切れなくなるのです。それと相当沢山弾くかたですね。
このように、長年使うと弓にも少しづつ不具合が発生します。
それから、これはほぼ全部の弓なのですが、松脂が固まっている部分がありました。手元のところや先端。中には全体に弓毛がゴワゴワしているものもあります。これは使っている松脂の種類によっても違いますし、弓を置いておいた環境にもよりますが、ほどんど皆さん、松脂付けすぎです!!!
そんなこんなが色々分かって来た光舜堂12周年記念弓毛の張替えキャンペーン、無事受け付けは終了しました、本日到着の9本で、このキャンペーンの受付終了ですね。
皆さん、長い間たくさん使っていただきまして、ありがとうございます。
最後に駆け込みで30本以上来てしまいましたのでこれは張替えに時間がかかります。長い人は1月くらいかかりますので。どうぞしばらくお待ちくださいませ。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ

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