弓の持ち方の違い。その２

、

②の形は持ち方と言うより、人差し指の第２、第３の間に竹の棒を置いて、

親指で上から、抑えます。

その時、何と手のひらは全部開いた状態です。

要するに、握手しようと手を持っていく時の形です。

そのまま、ななめ下に親指で、軽く力を入れて、

思い切り、引きます、また押します。

竹を持つ１点を支持し、

その１点が支点となって、自然に、とにかく真っすぐ、

そうすると、一点の支持ですから、竹は手の中で、少し動きます。

手首は返さない状態でも、かなり安定した、弾き方になります。

要するに、竹の棒の方を、持つ弾き方です。

この弾き方だと、直接、力が、（ウェイト）が、毛より硬い竹に掛りますから、

かなりパワーのある音になります。

これで力いっぱい弾くのを覚えると、

内弦を弾く時に、薬指が、竹と、毛の間に、直ぐ入らないではないか、

きり変えられるのか、なにせ、外弦を弾く時は、パーの状態ですから。

心配していましたが、やってみると、かなりスムースに、内弦の持ち方に移動できます。

外弦に慣れてきたら、最初から、軽く薬指は、竹と、毛の間に入れて弾くようになります。

最初は、思い切り弾くというのにかなりていこうがありました。

音の頭出しの為には、更に、凄い事教わりました。

この第２とだい３の関節の間において、上から親指を載せた状態で、

思いっきり、力を入れると、竹は、湾曲して、二胡の台の近くまで、下がります。

そのまま、力を軽く抜きながら（あるいは、力入れたまま）弾きますと、

音が、パッと立ち上がります。

弓から放たれた、矢のような感じで音が出ました。

これにもコツが有るのでしょうが、慣れると、くっきりとした音が出ます。

これでいて、力は入れないで、？？？？？？？

と言われた時には、ホントに、？？ですが、

ウェートを乗せるというのが感じられると、力ではないのだと、実感はします。

とにかく、弓の毛が、弦に触れているところを意識しながら、そこに向かって、引いたり、押したりする感じですかね。

意外とこの事を実感したのは、

椅子に座らず、立って、手をかなり伸ばした状態で弾いた時、

歩く時に手を振るような感じで、振ってみると、自然に、手が動くのが、解った時でした。

これはあくまで、私の感じ方です。

でもこれでも弾けるというのは、解りました。

このことで解ったことは、もうひとつあります。

手は、鞭のように使うようです。

その時に、動かす、筋肉は、支点になる筋肉です。

手をぶらぶらさせておいて、動かそうとするとき、

空いている左手で、体の筋肉触りながら、やってみると、

以外に、背中の筋肉が使われているのが解ります。

この背中の筋肉を意識して使うと、以外に手は脱力状態でも、左右に動きますし。

腰を左右に振ると、更にその腰の動きに反発して手は大きく左右に振れます。

たぶん、この力を使うようにしていて、後は自然に、馴らしていくのかもしれません。

何か体操の教本みたいになりましたね。

でも、手を動かすことの練習ですから、体操と変わりないのかもしれません。

話がそれました。

①のタイプは、手の中に入れて、毛をコントロールする方法だとしたら、

②のタイプは、竹の棒を押すことにより（内弦を弾く時も、竹の棒を、人差し指で、手前に押す）要するに竹の方が中心になっているということです。


①は当然、ニアンスを作りやすいでしょう、弦に当たる毛の方を、直接感じる持ち方ですから、
微妙に変化させやすいのかもしれません。

②はどちらかと言うと、パワーを伝えやすいのでしょう、硬い竹を持っていますから。
慣れればどちらも、同じことができるのだと思いますが、

演奏家は、ホントに微細な違いを弾き分けますから、自分の持ち方と言うのは、大切にしていて、

それが一番と、生徒にも教えると思います。

後は向き不向きで、どちらが自分のの感性表現しやすいか、だと思いはしますが、

私の場合、どちらでもよいから、とにかく、ちゃんとマスターして、良い音出したいというのが、本音です。

③は、明日。

西野和宏