二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

6月2日(日) 幻の 『 とりのにこ 』 11:00~17:00

2019-06-06 18:26:27 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
このブログを9年間分遡った事のある読者の方も少なくないのですが、
その初期のどこかに、
「西野二胡のニセモノが出るとしたら『酉野二胡(とりのにこ)』だね」、
と言っていた記録が残っていませんでしたか?
確かにブログにまで書いたか定かでは無いのですが、自分の発言として、
また絶妙なネーミングとして気に入っていたので、しっかり覚えているのですが、
初代店舗=渋谷区円山町時代に命名以来、店主との会話に度々その名は出ます。
しかし残念ながらそんなステキな名前のフェイクは未だ出て来ておらず、
ただ事あるごとに『酉野二胡w』に想いを馳せておりました。

ところがっ!

その後に移転した宇田川町時代には、世には既に、
店主の名前を名乗るニセモノ製作者が実在していたと発覚!!!
いや、驚きました(笑)



そんな衝撃、もとい、笑劇の事実を教えて下さったのは、
この日曜日にいらした、或る有名楽器店のオーナーさん。
西野二胡やら福音弓、ひとしきり様々な話で盛り上がった後の事でした。

「そういえば西野さん、私、西野さんの偽者を知ってます。
ずっと前に、私の所にニシノカズヒロと名乗る人物が電話をして来たんですよ」
「ええぇっ?!」

ニセモノ、キターッ!!!!

いやもう、店主達とは離れた席に居たワタクシも楽しくなっちゃって、
「なに☆、なに☆、なに~ぃっ?!♪☆♪☆♪」
と、椅子ごとズイっと、前のめり(笑)
周りに居たお客様方も、もう一気に沸き立ちました(笑)

そのニセモノは福建省なまりを話す中国人で、西野和宏と名乗り、
オーナーさんの店で自分の作った二胡を売らないかと言って来たのだそうです。
時期としては5,6年前だそうですから、おそらく宇田川町時代の初期???
結局、電話だけで終わった話なのですが、実際見たらどんな二胡だったのか。。。
今となっては知る由もありませんが、
『酉野二胡w』を名付け、ただならぬ愛着のあるワタクシとしては、
あれこれ妄想が膨らんで止みません(笑)


ところで、「偽者が出てこそ本物の証ですよ」
と、そのオーナーさんはおっしゃっていましたが、
実は、西野和宏の偽者は、過去に本業でも複数いたことがあります。
店主が時のデザイナーとしてクラブなど大箱ばかりを設計していた頃は、
業界が派手だったこともあり、夜に設計先にふらりと顔を出すと、
先客として“自称 西野和宏”がVIPルームに居る事、度々。
(黒服もワルだから、偽者と知りつつシレっとVIPに通して本物に報告。
その後、本物はフロア中のお客さんに奢って勘定はニセモノに付けておく、というオチありw)


話は脱線しましたが、そんなわけで、
西野ブランド(←www)もいよいよフェイクの時代でしょうか???
遊びに来ていた陸二胡くんも、オーナーさんも、
中国でのフェイクを作るスピードは凄い、すぐ出るだろう、と言います。
なので、中国人に麗風を売るにあたり、何か本物の印が欲しい、と。
さて、どうしましょうね、焼き印は竹が焦げるのでNGなのです。
そもそも、そんな焼き印など簡単にマネできちゃうし。
スマホをかざすとキラーンと光るアプリでも作って、
先に弓本体に製作段階で反応体を仕込みましょうか(笑)

でも、フェイクが出たら良いと、本気で思っているのです。
安い値段の、そこそこの物で良いと思っている人も多いはずですし、
なんと言っても、そのフェイクは本場製。
日本人の本場好きは、かく言うワタクシ自身が重度にそうなのですから、
光舜堂がどんなに頑張っても日本ではダメな事くらい、重々承知なのです。
しかし一方で、中国在住の方々は、良い物は良い、と認めて下さる。
ただし、万が一、中国で『麗風』がブレイクしようとも(あるかなぁ???)、
店主が作れる絶対数は今のままだから、余分に対応できるわけでは無いのです。
どこの国のどなたがどれだけ欲してくださろうとも、作れるのは1日に1本。
そしてその1本は、フェイクは到底足元にも及ばないと自負する品質です。
なので、音色と品質で判断し本当に本物を欲しい方は、
たとえ海を越えても、長々待たされても、西野製を選ぶでしょう。
『フェイク麗風』、どんと来い!!です。



それにしても、この日のご来客数は多かった!
お客様の弓をかなり大掛かりに整える作業が連続したり、
弓のお試しで盛り上がり、フェイクの話で盛り上がり、
調整の胡、修理の胡、退院の胡、CDMの胡。
中国の有名な二胡製作者さんが日本の三味線屋さんに行きたがっている話とか、
ニセモノ出現の話とか、低音二胡の話、
そして次々に超軽量二胡ケースの虜になるお客さま、、、。
光舜堂に来ると日本語で交流出来る、と陸二胡くんは喜んでいましたが、
アナタ、突然いらした店主のお兄様とはずっと英語でしたやん(笑)
更には桐子ちゃんのレッスンもあり、
まぁなんともご来客密度の濃い、そして話題密度の濃い一日でした!


ご来店の皆様、ありがとうございました!



Comment    この記事についてブログを書く
« 5月26日(日) 光舜堂10年... | TOP | ご心配をおかけしていたよう... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ○営業日の報告日記