光舜堂を始める時に悩んだことがあります。
それは木の名前です。
日本でも木の名前というのは地方によっても業界によっても違います。
オンコ。
これは北海道の人ならどんな木なのかすぐにわかるでしょう。
一部、東北でも呼ばれるようです。
本州以南ではわかりません。
この木は、アララギと呼ばれますし、イチイとも呼ばれます。
ヒバの木は、あすなろとも呼ばれますね、また東北では、アテとも呼ばれます。
これらは特別かもしれませんが、
反対に、例えば杉の木一つとっても、秋田杉と、屋久杉では、切ってみて板の状態にすると全く木目も違います。
また外見は同じようでも、秋田杉と春日杉、あるいは吉野杉では、質がかなり違います。
日本では紫檀と呼ばれる木は、本紫檀と手違い紫檀(チンチャン)だけです。
これは日本で言う本紫檀です。パイオンと現地語で呼ばれるようです。
そのほかの唐木(南方系の硬い銘木)の赤系の色をしたもの物は(こうぼく)とよばれます。
中国では最近では、小葉紫檀、大葉紫檀,血紫檀、鶏血紫檀、薔薇紫檀、黒紫檀などいろいろな名前がメーカーによって使われています。
これはあくまでも、メーカーが独自につけた名前です。
以前中国では、二胡を作る木の名前は、紫檀黒檀、そして老紅木でした。
赤系の色なら、紫檀、
黒ければ、黒檀あるいは烏木
そしてその他の、硬くて重くて、焦げ茶は、みな老紅木でした。
以前 試しにこれらの木を、数名の中国人の演奏家そして、楽器屋さんに見せたことがあります。
あくまでもこれらの木を中国では何と呼ぶのか知りたかったのです。
左の3つは黒檀、右から2番目が紫檀、あとは老紅木という答えがほとんどでした。
中にお一人、中国屋の故ショウホウさんは、
左の3つは黒檀で一番右側が紫檀、後は全部老紅木、というお答えでした。
その中で、日本でコウキと呼ばれるのが、中国で言う小葉紫檀です。一番右側です。
小葉紫檀という名前は、日本では通用しません。稀に丸葉紫檀と呼ばれることもありました。
ちなみに老紅木といっても日本の材木屋さんではわかりません。
コウキ、あるいは、材木屋さんによってはインド紫檀とも呼ばれていました。
また、このインド紫檀は、材木屋さんで言う、インドローズウッドとは違うものです。
紫檀系の木は基本的にはマメ科の物が多く、マメ科の中には、ブラジリアンローズ、ホンジュラスローズ、マダガスカルローズなどと、
ローズウッドと呼ばれるものが多いです、
以前は、古い家具などから製材し直した二胡が多かったからでしょう。
これらのローズ系の物は、家具としてずいぶんたくさんヨーロッパでも作られていましたし、
ブラジリアンローズなどはピアノにも作られ、今ではギターの最高級品として扱われています。
ご存知のようにマリンバなどはそのほとんどが、ホンジュラスローズウッドで作られています。
紫檀系は楽器に適しているのでしょう。
だんだんややこしくなりますね。
さて、これらのローズウッド系の物は、中国二胡の中で単に紫檀と呼ばれる楽器に大変よく使われています。
見た目が似ているということもあり、時間がたって変色して濃い茶色になってくると見分けがつかないものが多いからです。
これは、二つとも、コウキ(小葉紫檀)です。
前に挙げた本紫檀の画像にとても良く似ていますね。
ですので、小葉紫檀という名前の楽器でも、本紫檀がとても多く存在します。
左は比較的細丸太から切り出したもの、右は小葉紫檀としてはかなり太い300ミリくらいの丸太から切り出したものです。
成長の度合いによっても、質は変わりますし、色も変わります。
いわゆる、老紅木も、色としてはかなり黒くなります。そしてマメ科の材が多いです。
ただ導管の数も多く、太さも太いせいで、楽器としては良く響く楽器が作れます。
以前私が見た古い老紅木は、かなり多くが、東南アジアのパドウクでした。
しかし、東南アジアの材が減ってくるとともに、アフリカのパドウクや、オバンコールという材料も入ってきています。
老紅木には、正直私の知らない木もたくさんあります。
今もそうなのですが、東南アジアの古い家屋などを壊して、とにかく重くて硬ければ、それを老紅木として作っているのが現状です。
そして老と言われるくらいですから、かなり真っ黒になって、どのような木か見分けるのは削って匂いを嗅ぐきりありません。
紫檀も老紅木もかなり良い匂いのする物が多いです。
メーカーの中には古い丸太を残して、大切に一台づつ作っているようなところは、
紫檀よりも高額な老紅木もあったりします。
老紅木は一説には20種類以上の違う木で作っているという話もあります。
これは、何の木でしょうか。
右の材は比較的老紅木として販売されることも多いようですが、
違う木のように見えますが、同じ木なのです。
下でつながっていますね。
小葉紫檀も太くなると、芯の材料と周辺部の材料では色が変わます。
また硬さも変わり、芯のほうが固いのです、導管も多く中には老紅木として販売されているものもあります。
現実に何台か老紅木と言われて購入したが、音が違うし見てもらえないかという方もいらっしゃいました。
その中には明らかに小葉紫檀の楽器もあり、音が違うと言って来られたお客様の大変優れた耳に、驚いたこともあります。
このお客様はずいぶん得をしたことになりますね。
10数年前は、コウキ小葉紫檀といってもそれほど特別高額だったわけではないのです。
最近になってインドの小葉紫檀の密輸に対する管理がとても厳しくなり、ほとんど出てこなくなってからでしょうね。
今後このブログの中で、書籍『二胡の救急箱』に載せられなかった、カラーページにしたかった画像など、少しずつですが載せていこうと思っています。
今回は比較的木目など分かりやすいように、木の肌の荒い状態で写した画像です。
今回の画像の様に荒い木のままで写すのと、最終的にバフをかけて二胡とした販売するために仕上げた画像の違いなども載せようと考えています。
そうしないと二胡としてみた時の違いが分かりにくいですから。
それは木の名前です。
日本でも木の名前というのは地方によっても業界によっても違います。
オンコ。
これは北海道の人ならどんな木なのかすぐにわかるでしょう。
一部、東北でも呼ばれるようです。
本州以南ではわかりません。
この木は、アララギと呼ばれますし、イチイとも呼ばれます。
ヒバの木は、あすなろとも呼ばれますね、また東北では、アテとも呼ばれます。
これらは特別かもしれませんが、
反対に、例えば杉の木一つとっても、秋田杉と、屋久杉では、切ってみて板の状態にすると全く木目も違います。
また外見は同じようでも、秋田杉と春日杉、あるいは吉野杉では、質がかなり違います。
日本では紫檀と呼ばれる木は、本紫檀と手違い紫檀(チンチャン)だけです。
これは日本で言う本紫檀です。パイオンと現地語で呼ばれるようです。
そのほかの唐木(南方系の硬い銘木)の赤系の色をしたもの物は(こうぼく)とよばれます。
中国では最近では、小葉紫檀、大葉紫檀,血紫檀、鶏血紫檀、薔薇紫檀、黒紫檀などいろいろな名前がメーカーによって使われています。
これはあくまでも、メーカーが独自につけた名前です。
以前中国では、二胡を作る木の名前は、紫檀黒檀、そして老紅木でした。
赤系の色なら、紫檀、
黒ければ、黒檀あるいは烏木
そしてその他の、硬くて重くて、焦げ茶は、みな老紅木でした。
以前 試しにこれらの木を、数名の中国人の演奏家そして、楽器屋さんに見せたことがあります。
あくまでもこれらの木を中国では何と呼ぶのか知りたかったのです。
左の3つは黒檀、右から2番目が紫檀、あとは老紅木という答えがほとんどでした。
中にお一人、中国屋の故ショウホウさんは、
左の3つは黒檀で一番右側が紫檀、後は全部老紅木、というお答えでした。
その中で、日本でコウキと呼ばれるのが、中国で言う小葉紫檀です。一番右側です。
小葉紫檀という名前は、日本では通用しません。稀に丸葉紫檀と呼ばれることもありました。
ちなみに老紅木といっても日本の材木屋さんではわかりません。
コウキ、あるいは、材木屋さんによってはインド紫檀とも呼ばれていました。
また、このインド紫檀は、材木屋さんで言う、インドローズウッドとは違うものです。
紫檀系の木は基本的にはマメ科の物が多く、マメ科の中には、ブラジリアンローズ、ホンジュラスローズ、マダガスカルローズなどと、
ローズウッドと呼ばれるものが多いです、
以前は、古い家具などから製材し直した二胡が多かったからでしょう。
これらのローズ系の物は、家具としてずいぶんたくさんヨーロッパでも作られていましたし、
ブラジリアンローズなどはピアノにも作られ、今ではギターの最高級品として扱われています。
ご存知のようにマリンバなどはそのほとんどが、ホンジュラスローズウッドで作られています。
紫檀系は楽器に適しているのでしょう。
だんだんややこしくなりますね。
さて、これらのローズウッド系の物は、中国二胡の中で単に紫檀と呼ばれる楽器に大変よく使われています。
見た目が似ているということもあり、時間がたって変色して濃い茶色になってくると見分けがつかないものが多いからです。
これは、二つとも、コウキ(小葉紫檀)です。
前に挙げた本紫檀の画像にとても良く似ていますね。
ですので、小葉紫檀という名前の楽器でも、本紫檀がとても多く存在します。
左は比較的細丸太から切り出したもの、右は小葉紫檀としてはかなり太い300ミリくらいの丸太から切り出したものです。
成長の度合いによっても、質は変わりますし、色も変わります。
いわゆる、老紅木も、色としてはかなり黒くなります。そしてマメ科の材が多いです。
ただ導管の数も多く、太さも太いせいで、楽器としては良く響く楽器が作れます。
以前私が見た古い老紅木は、かなり多くが、東南アジアのパドウクでした。
しかし、東南アジアの材が減ってくるとともに、アフリカのパドウクや、オバンコールという材料も入ってきています。
老紅木には、正直私の知らない木もたくさんあります。
今もそうなのですが、東南アジアの古い家屋などを壊して、とにかく重くて硬ければ、それを老紅木として作っているのが現状です。
そして老と言われるくらいですから、かなり真っ黒になって、どのような木か見分けるのは削って匂いを嗅ぐきりありません。
紫檀も老紅木もかなり良い匂いのする物が多いです。
メーカーの中には古い丸太を残して、大切に一台づつ作っているようなところは、
紫檀よりも高額な老紅木もあったりします。
老紅木は一説には20種類以上の違う木で作っているという話もあります。
これは、何の木でしょうか。
右の材は比較的老紅木として販売されることも多いようですが、
違う木のように見えますが、同じ木なのです。
下でつながっていますね。
小葉紫檀も太くなると、芯の材料と周辺部の材料では色が変わます。
また硬さも変わり、芯のほうが固いのです、導管も多く中には老紅木として販売されているものもあります。
現実に何台か老紅木と言われて購入したが、音が違うし見てもらえないかという方もいらっしゃいました。
その中には明らかに小葉紫檀の楽器もあり、音が違うと言って来られたお客様の大変優れた耳に、驚いたこともあります。
このお客様はずいぶん得をしたことになりますね。
10数年前は、コウキ小葉紫檀といってもそれほど特別高額だったわけではないのです。
最近になってインドの小葉紫檀の密輸に対する管理がとても厳しくなり、ほとんど出てこなくなってからでしょうね。
今後このブログの中で、書籍『二胡の救急箱』に載せられなかった、カラーページにしたかった画像など、少しずつですが載せていこうと思っています。
今回は比較的木目など分かりやすいように、木の肌の荒い状態で写した画像です。
今回の画像の様に荒い木のままで写すのと、最終的にバフをかけて二胡とした販売するために仕上げた画像の違いなども載せようと考えています。
そうしないと二胡としてみた時の違いが分かりにくいですから。