来年で二胡を作り始めて10年になります。
若いころ吹奏楽や、チェロなど弾いたりしていましたが、
その後40年、まさか自分が音楽の関係で、何らかの仕事をするなど、
当時は考えもつかなかったです。
音楽大好きでしたが、周りの音楽家たちを見ていて、当時は私にはそんな才能は無いと、
すっぱりとあきらめた事を思い出します。
その後物つくりが性に合っていたのでしょう、
何かのきっかけで、今は亡き池田満寿夫さんや、靉嘔((アイオウ)さんらと知り合い、
世の中には美術というものがあるのだという事も知りましたが、、、
まあ、結局は、生活に追われ、その流れの中で、大道具やら、内装屋、あるいは恐れ多くも建築まで手掛けてきています。
それらの物を作ることと、かつてやった音楽の楽しみが、結びついたのが、
楽器造りでしよう、
しかし出会った楽器が。、
あまりにも問題のある楽器であるということで、ついついのめり込んでしまったようです。
これが完成度の高い、ヴァイオリン等でしたら、
たぶん、今頃私の作ったヴァイオリンはウートウーギに弾いてもらっていたかななどという、
あり得ない夢もありますが、
いかんせん雑器にも近い、二胡ですから、まずはこれをきちんと鳴るようにすることにハマりましたね。
先日の調整講座でも、思ったのですが、
昔の二胡はいくら安い物でも、今の楽器より良い音がするのです。
調整だけでもかなり良い音になりますが、
これは皮さえ張替えれば、相当なものになるはずですし。
今お預かりの皮の張替の二胡も、かなり、というかもう一台高級品を買ったというくらいになるのです。
と、それは置いておいても、
だからこそハマったのでしょうね。
でもここへきて一段落、
皆さんの評価はともかく私としてはどんな二胡でも良い音に出来るという確信を得てしまったのですが、、、
次は何をやろうか、
これはもお、今までの経験を活かし楽器造りに携わった以上。
もうホール建てるきりないな、
などと思っているうちに益々思いが募ってくるものですね。
さてどうなりますことか。
まずは全国の二胡の皮の張替えですね。