
左の物は、三絃です。大きいですね。
この大きさにてこずりました。初めてやることなので2回も失敗!!
何しろ大きくて全体を均一に張るというのがとても難しく、張り込む道具を変えました。
そのおかげで、隣の二胡が出来上がったのですが。

これ見てください、これで完成なのです。
何が違うかと言いますと、これフェルトがいらないのです。吸音材がいらないのです。
普通、99%の二胡は、駒の下にフェルトやスポンジの鳴り吸音材を入れないと、相当な雑音になります。ちなみに皆さんご自身の楽器のフェルト外してみてください。
同じような二弦の楽器のヘグムにはこの吸音材は必要ないです。そして他の擦弦楽器もこのような吸音材は入れていません。
二胡だけなのです。
違いは蛇皮だから?しかし、蛇皮の物でない中国の人工皮の二胡にも、フェルトは必要です。
理由が分からないのですね。
色々な意見があって、駒の位置が真ん中あるいは真ん中近くだから、という意見もあります。
確かに、二胡の駒はかなり真ん中に近いところに置かないと鳴らないです。
そして、例えば、胡弓の様にあるいはヘグムの様に駒を胴の上から4分の一くらいにまで上げると、雑音は減りますが、音がとても小さくなってしまいます。
そこで、この大きな三絃をCDMに張り替えようと様々、張り込み道具を鉄で作って、悪戦苦闘している時に、(おかげで、持病の腰痛が、、、)あることにきがつきまして、ほぉさんの遺言の一つでもあった、「鳴王」と名前を付けた、小葉紫檀の胴で作ってみました。
皮自体はいわゆる普通のCDMです。胴自体も今までの物と変わらないつくりをしています。
それでもこの二胡は、フェルト無しでも、雑音が出ないのです。
しかし、同じことを蛇皮でもやってみましたが、ある程度は雑音は収まっても、この「鳴王」のように全くフェルト無しというわけにはいきませんでした。そもそ蛇皮は、あれだけの面積きりなくても(10センチ平方以下)同じ伸び具合ところなどは全くないのです。
皮を均一に張るというのは、例え人工の物にしても、大変難しいことですね、今更ながら、思います。

