二胡工房 光舜堂

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二胡弾き外伝・理想の恋女房・重松涼子

2014-04-11 09:45:27 | ■工房便り 総合 
出過ぎず、走り過ぎず、確実に刻み、安定した音の底辺を作る。それでいて鳴らす時には見事にその低音を響かせます。

チェリストの重松涼子さんです。

以前、秋葉原の肉の万世で開かれたストリングルーブという弦楽器のグループの演奏でもそうでした。

シッカリと低音を守っているという感じがします。

これだけ美人で(美し過ぎるチェリストという方もいます、)シッカリ物の女房役を持ったアンサンブルというのは、恵まれていますね。

低音部というのはどうしてもそのような役目を担わされます。

今回は革胡を弾きます。

本来ならば、ゼノカルテットとして来ているのですからその中に、とも思いましたが、

どうも革胡というのが二胡とは違うなという印象があるからでしょう、外伝に入れました。

重松さんとの出会いは、その革胡の修理の件でした。

見せていただいた時には棹が一部折れていました。

無くなっている部分もなさそうなので「直りますよと」新し物好きの私としては即答です。

この時私は初めて革胡というものを見ました。

とんでもなく奇妙な構造です。

弦が4本あり、それをチェロのように弾くのですが、駒が直接革を押していません。

胴の内部から革を裏から振動させるという形です。

棹が折れたのは問題無く、直ぐに直りましたが弾いてみるとなんだかとても鳴らないのです。

そこで了承を得て、内部を削り本来は薄くなければならない所を十分に薄く削りました。

お前, 預かり物をそんなことして、と多分言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、二胡や革胡或いはバイオリンなどは、薄くなければならない位置というのは、楽器作りには解るのです(多分これは私だけでは無いと思いたいです)

削り込んだ革胡は良くなりました。

大変お褒めいただき、嬉しかった事を覚えています。

今回ゼノカルテットはどんな衣装でしょうか、今までは黒ずくめの、ちょっとワルのイメージでしたが、

これが似あわない、

というか、良い人がにじみ出ていますから、悪ぶっているのがかえって、、、、でも雰囲気はというかスタイルの良い重松さんにはぴったりとも言えます。

東京ではめったに聴けない、革胡の音色も楽しんで下さい。
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