二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡のレッスン・12  弓の持ち方のいろいろ

2013-07-13 08:32:50 | ■工房便り 総合 
弓の持ち方は?という検索の言葉がかなりあります。

そこで、私に解る限り持ち方を書いてみますが、決してこれらがすべてではありません、なぜならば、同じに見えるようでも皆さんそれぞれが工夫しているからです。

ですから代表的なのを上げますが、100人の先生がいらしたら100通り有ると思って下さい。

全ての先生が正しいのです。


ある先生は、弓の後ろのネジを締めるだけ締めて、竹を弾まないようにして、そのままでも弓の毛がかなりピンと張った状態にし、なおかつ中指と薬指でシッカリ弓の毛の張力を保つようにするという方法です。

そして竹は人さし指の第一関節と第二関節ぐらいそして親指の第一関節ぐらいで挟みます。

比較的手の先端で持つ方法ですね。

こうすると二胡の弓とは思えないほどバイオリンなどの弓の毛の張りに近くなります。

そのせいでしょうか、この先生はクラシックの曲を弾くことが多いように感じます。

また、二胡独特の弓の使い方、音の頭、腹、尻尾を使い分けて、それぞれの音色を作るということがありますが、これだけピンと最初からバイオリンのように弓の毛を張ってしまうと、音の含みが単調になります。

元々からして弓の毛を物理的にぴんと張ってしまっていますから演奏の途中でニアンスとして弓の毛を緩めるようなことがしにくくなっています。

ですからこの先生は弦を最大限に使うように、(長くすると弦や全体として緩くなり、色々な弾み方をしますから)千斤を最大限上にあげて、弦の働きを増やすような演奏を考え出したようです。

これもニ胡だからこそできることでしょう。

またある先生は、弓の毛を、親指と人差し指の付け根にまで握り込んで、竹の棒を指の付け根で抑え込みます。

この時にもちろん内弦を弾く時にも外弦を弾く時にも弓の毛は中指と薬指でピタリと平らになるように毛を押さえます。

これは昔からの二胡の右手の握り方ですが、ここで問題になるのは、手は殆どグーに近くなるほど握り込みますから、手首の柔らかさと返しというのが重要になります。

ですから手首を返してと言われます。

そうでないと弓が真っ直ぐに動いてはくれんません。

この方法ですと演奏途中で自在に弓の毛の張り具合を調節できます。

以上二つの弾き方は、極端な例で、その中間ぐらいの方もいます、要するにそれぞれの工夫ということが言えます。

そしてこの方法は皆さんそれぞれに独自と考えているようですが、基本的には、弓の毛をぴったりと弦に当てて竹の動きを少なくして余分な振動をさせないという点では同じことなのです。

そして手全体には力を入れない、というのが相当肝心なことです。

見た目の手の形が違いますから、それぞれに違う主張をしているようですが、大元は一緒です。

要するに弦の振動に乗って行くように、毛の圧力がコントロールされていればよいのではないでしょうか。

最初に、弓の毛に引っ掛かって弦が鳴った時の振動をそのまま維持していくという感じでしょうか。


いずれにせよ、力を抜いてと言われますが、バイオリンのように軽く握ってというわけにはいきません。

ですから、結構、弓だこの出来る方もいるくらいです。

それと、ご本人達は力を入れていないということを言いますが、私自身はいままでよい音色を出す奏者が駒を飛ばしたり、或いは駒の弦のは言っている溝から弦が外れたりということをかなり見て来ています。

力はは入ってはいないかもしれませんが、かなりウェートを乗せているのは確かです。

そのくらいに荷重は掛かっています。

しかし手首や、他の関節は柔らかく動きます。

これは皆さん「なかなか難しいのと」よく言われます。

しかし私が見ている限り、女性の方たちは日常的にこの動きをしていたりします。

内のほぉさんは怪力で買い物の時によく沢山荷物を持ちます、(力瘤は見せてあげたい位に出ます)

よく指先に紙の重い袋を引っ掛けて、手をまっすぐにのばして、なおかつ綺麗に歩きます。

その時には、相当に重さがかかっているにもかかわらず、手の動きは自然なのです。

これは荷物の加重を手の前の筋肉では無く裏側の伸筋を使ってぶら下げているからです。

これですと自由に手首は動きます、お買物の時にやってみて下さい、ただあまり重いと手首に負担がかかりますから、林檎4っつぐらいですかね。

後は手の動きが回転せずに真っ直ぐに動かせるか、これの方が先に出来ていないと難しいかもです。

そして胴と平行に棹を擦るぐらいに弓を動かす方法、そして、手の動きが柔らかく出来るかということにもよります。

これらが出来て初めて、今度は弓の竹と、毛の握り具合張力のかけ方などの問題になって来るでしょう。

まあ、大変ですがやってみましょう。

Comment    この記事についてブログを書く
« 7月7日(日)連載中の記事... | TOP | 峠岡慎太郎 & 中西桐子ジョイ... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合