二胡工房 光舜堂

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二胡の救急箱最終です。 修理、その他もろもろ二胡の事情

2024-11-08 11:15:35 | 二胡の救急箱 電子版
二胡の修理は本当に楽器が分かっている人に頼みましょう。
信頼が一番です!
二胡の修理に当たっては、光舜堂はできる限り直接お客様とお話をした上で作業を進めたいのです。
また現在修理は代理店さんや他の楽器店さんからも承っておりますが、かなり信頼できる、要するに楽器の事がキチンと分かっているところのみにさせてもらっています。
金沢のNMLさん、
名古屋のマックコーポレイションさん
沖縄の二胡姫さん
そして弦堂さん
この方達とはすでに何台も楽器の修理や皮の張替えなど引き受けさせてもらっていて、大変安心して任せられる代理の方達です。
代理の方がしっかりした知識がないと、私の方へきちんとした情報あるいは、お客様の御要望が伝わってきません。
また反対に、お客様にも正確な事実が伝えられません。

販売もそうですが修理はなおさら代理店さんの二胡あるいは弓への理解が必要と考えます。
先日も、弓が突然曲がってしまった、(ある代理店さんから販売された福音弓です)交換してくれとのこと、そこで、その弓を送ってもらい確かめたのですが全く問題は無かったのです。
確かに思い切り力をいれて外弦を弾くと、胴の下にまで曲がります。何かの加減でお客さまは、力が入ってしまったのでしょう。
全く問題ないと判断しましたので、そのままで、そしてもう一本つけてどちらでもお選びくださいと送り返しました。
先日旅行の途中でそのお店に寄り、お客様が選んでもらった残りの一本を見せてもらったところ、お客さまが選んだのは、以前曲がってしまったとおしゃっていた物でした。
また、別件で蛇皮の張替えを頼まれたのですが、どうしても内弦の音が気になるとのことでした。
張り替えたばかりは勿論完全に元の音に戻らないので、「弾き込んでください」とはお伝えしたのですが、それでも色々気になるとのことで、旅行の途中で木村ハルヨさんを誘ってその方のところへ行き、確かめさせてもらいました。
確かに、ハルヨさんが弾いても、お客様が弾いても、内弦がなんだか少しビビり音の感じなのです。
そこで私が弾いてみました。
同じです!
フト気が付いてもう一度弾いてみると、確かに内弦だけがなんだか部分的に滑るのです。
そこでもう一本の福音弓で弾いてみたところ全く問題はありませんでした。
お客さまが使っていたのが長年使っていた中国の弓でした。
既に部分的に弓毛が傷んでいたのか、部分的に汚れていたのでしょうね。
お客様にも確認していただき、ハルヨさんにも確認してもらい、皮の張替えの問題ではなく、古い弓のせいでビビり音が出ていたのでした。
このように、皮を張り替えたという意識があると、何か不具合があるとすべてがそのせいになってしまいかねません。
ですので、代理店さんを通す時にはその代理店さんがきちんとした楽器全般の知識を持っているか、あるいはまた修理する私たちを信頼していただかないとこのようなことも起こりかねません。
これは以前話していた弦が古くなって、押し弓引き弓で音程が変わるのを西野二胡だから、楽器が悪いと言ってしまうような先生の気分とも似ています。
あるいは、皮に油を塗ってしまって、その雑音が治らないと苦情を言う方などもいます。これらの事も理解した上で互いに話し合えれば、お客様にとって一番良い楽器の状態に直せるのです。
やはり信頼といいうのが、楽器の修理の上で一番重要な事ではないでしょうか。
皆さんも信頼できる楽器屋さんに出会えると良いですね。

工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ

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