二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

信用できるのか??

2017-11-03 16:03:59 | ■工房便り 総合 
このところ、家具つくりに追われていまして、

朝7時半から、夜の11時まで、

まったくやったことの無い構造の、二胡、ではなく椅子を造っていました。

たぶん世界で一番細い足を持った椅子です。

いずれこれは画像をアップしますが、

明日納品するまではちょっとアップできないのです。
(11/03追記:本日無事納品しましたが、画像アップはしばらく先になります)

それはともかく、同時進行で、二胡の解体新書という本を書くための調べ物もちょこちょこ、

あちこちのHPなど見ていますと、

すごいですね、こんなになっているのかと驚いています。

まず通販会社が増えているのと、

今更こんな量産品を販売してどうするのか、というような物も、

そして目立つのは、紫檀の値上がりと、紫檀自体がとても少なくなっていることです。

皮にしても、各社独自の品質管理をしているのでしょうが、

いかにもという、これは良い物だという感じの書き方をします。

会社としてはそれは独自の等級を付けているのでしょうね。

良い楽器、良い皮、厚い皮、というのは分かります。

しかし、

弾けない!

鳴らせない!

まだまだ初心者の方ですと、きっちり脱力と、

手の重さのかけ方というのが身についておらず、

せっかくの厚い皮でも、

いや厚い皮だからこそ、鳴らせない!

そんなこともわからず販売するのか、

購入する方はそれは良いものが欲しいのは当たり前です。

でも弾けなければ、二胡の音を楽しめなければ、これは何の意味もないのです。

相手を見ずに販売する通販ですから、

そこまでは責任を持てないでしょうが、

でも楽器は、だからこそ初心者用の楽器もあるのではないでしょうか。

初心者用が悪いわけではありません。

花梨で薄い皮を張ってあり、誰が弾いてもすぐ良い音色になる。

二胡の場合、皮の厚みというのは、演奏にとても大きく影響します。

皮が厚ければ、年数を経た蛇であり、硬くもなります。

成長の止まった蛇の皮は見た目は鱗も大きく厚みもありそうで、とても高級な物に見えます。

しかし弾くことが出来なければ意味が無いのです。

確かに蛇皮の厚みによる音色の重厚さというのは有るとは思いますが、

それは弾けてこそわかる話です。

その前にまずは二胡の音色を楽しめなければ、

通販の怖さ、あるいは先生から購入することの怖さというのはこの辺にあります。

本当に良心的な先生ならば、60歳過ぎて二胡を始めて半年もしない人に売ってはいけない楽器というのがわかるはずなのです。

とまあ、HPの探索や、教室の案内など見ていると、

自分でお客さん減らすようなことをしているところもかなりありますね。

メーカーに言われた通りそのまま信じで販売していて良いものだろうかという気もしますし。

たいして弾けない、ただ中国人であり、たまたま二胡が弾けただけで、

教室を始め、

ただ単にその地域に他の教室が他に無いおかげで、どんどん大きくなる。

教室の運営というのは、もちろん演奏力だけではありません。

人柄もあるでしょう。

でもその良い人に見える先生からとんでもない暴利の楽器を買わされる!

それは本当に人柄の良い人なのでしょうか。

二胡を造り始めて間もなく10年です。

様々に見えてきたことを、

正確な知識をなんとか皆さんに伝えていくのが、

光舜堂の役割と、つくづく思った、70歳でした。
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