二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

もっと出すべきなのは解っちゃいるのですが。。。

2018-03-17 16:40:03 | ☆店主の鞄持日記 ほぉ舜堂
唐突ですが、ワタクシ写真というのをめったにとりません。
カメラとか写真機というモノは大好きなのですが、
最近では写さなくなったし、写らなくなりました。
食い意地がはっているのでサーヴされた御馳走にはさっさと手をつけるし、
記念撮影というものに消極的になって何十年も経つので、
たまにどうしても写らなければならないと、
自己イメージ以上に事故レベルで経年ダメージを受けている自分の姿に
「誰?」 と愕然とするほど。
最近のカメラ機能ってオソロシク優秀なんですね。。。
なので、SNSも出すネタ無く成り立たないので、
個人的にはフェイスブックもインスタグラムもしていません。
おや、どんどん脱線している予感。。。
何が言いたいかと言うと、写真を撮り慣れていないという事。
人のシャッターを押す機会は意外とありますが、下手です。
なるべくワタクシには頼まない方が良いですよ。

と、そうじゃなくて。 (今日は脱線しやすいなぁ)

日頃あまりに写真を撮る意識が無いので、
肝心な時にすら取り損ねているんですよ、という話。
光舜堂のブログやホームページには、
内容的にはもっと画像が欲しいポイントの所でも画像が無い、という話です。
あ、でも、背景消したりする処理が異常に好きなので、
たまに出すブログ用画像は必要以上に加工作業に燃えます。
転職するならグラビア系のモザイク班とか、画面上お直し係が向いていると思う。


一方、店主は木屑まみれのガラケーを結構活躍させていて、
出先の風景やら会心の出来の作品を撮影しては奥様に転送したりしています。
お預かり中の修理品に関するお客様への報告等も、スピード重視の店主は
ガラケーでさっさと撮って自分で連絡を取っています。

つまり、撮影する時、写真音痴のワタクシの意見が入らない。
それがどういう事かと言うと、ワタクシが「この技術凄い!」と思っても、
店主にとっては大したことが無いという感覚なので
ビフォーアフターのきちんとした画像を撮っていない、という事。
よく、Web上で「こんな修理をしました!」 と他社が発表しているのを見て、
「なんでこんな大したこと無い事に大騒ぎするんだろう、出来て当たり前じゃん」
とか言っているイヤな人です。
ワタクシが、「西野さんにとっては大したこと無くても、
普通はそれが出来ないから、興味深い大した事なんですよ!」 と言っても、
「ふ~ん?」 と腑に落ちていない返事。「簡単じゃん」
まったく。。。本人は本気で悪気無く言うからタチ悪い。
それに、そんなだから、
他ではいろいろ代金に加算されるはずの修理技術でも
「ついでだから直しときましょう」
とか簡単に言っちゃって全部サービスしちゃうんですね。。。はぁ。
それで、カノ国製品だからよくある事なのですが、
作業にいざ取り掛かってから更に深刻な問題がヘンな所から出て来たとしても、
「見積もりで言わなかったから」 と、
店主は追加料金を発生させる気など毛頭無い。。。


二胡は、修理で分解して初めて「ええぇっ?!」 と発見する、
トンデモナイコトになっている物が、市場で売られている普通の楽器に
結構な数で存在します。
分解しないと判らないから、それによる不調は
開けずにいれば「この楽器イマイチ。。。」 という感触でしかなく、
仮に発見しても、他店では見なかったことにしてそっと元に戻して終わるか、
追加料金を請求するか、お客様にご相談して直すか決めるのでしょう。

ところが二胡という安めの楽器、購入した時より修理代金が高くなると、
中には「じゃあ、新しいのを安く買えるのでこれは直しません」
と言う方も残念ながら結構いらっしゃるのです。
そんな経験を数多くして来た事もあり、
稼ぎより、楽器を健全な状態にすることにしか興味が無い店主は、
お客様に状況報告こそすれ、無償でどんどん直してしまい、
お財布と相談した依頼主さんがその楽器を悪い状態で放置する事にならないように、
退院時には一番良い状態でお渡し出来るように可能な限り手を尽くしてしまいます。。。
楽器が良い状態にならずに自分の許から出るのを心底嫌っているのです。
そして、それが凄い技術であっても「大した事無い」 と。


そんなわけで、相変わらず、日々施術している内容の複雑さの割に
ブログでは画像がちょっとしか出ませんが、
皆さんのご興味や、修理品を光舜堂に依頼するかの判断の為には
もっと出した方がいいのでしょうねぇ。。。

ただ、店主の言う「大した難しさではないご依頼」は数も多いから、
撮影って、作業の手を止めないといけないので、
そんな事なかなかやっていられないのですよねー。



因みに、珍しく撮影したコチラの楽器は、
カーブの始まるところから上が完全に紛失していた頭無し胡ちゃん。
見事に再生しましたが、店主にとっては「大したこと無い」の1例です。
でも、そもそも棹と同じ小葉紫檀の材木が普通は入手出来ない時点で
大変な事だと思うのですがね。。。
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2 Comments

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Unknown (スズキ)
2018-03-30 17:34:45
こんにちは!こちらの頭なしちゃんを依頼した、スズキです。それはそれはひどい状態、悲惨な胡を完全復活させて下さって、まさに救世主です。

交通事故レベルの複雑骨折の状態で、恐ろしくて長年封印していたのを持ち込んだので、叱られるかとビクビクしておりました。

そんなこともなく、この二胡を認めて下さって(購入当日、右も左も分からない時分に色々言われてトラウマに・・)、持ち主の罪は問わずあちこち修復してくださって言葉を尽くしてもまだ伝えられません。

さて、音はまさに高級チョコレートのまったり感があり、あまーい音色です。

同時に調整してくださった息子の二胡は、駄菓子のポテトフライ(ご存じですか?二枚入りの丸くて薄いスナック菓子です。)みたいにサックリ軽い感じで、付き合いやすい友人みたいで、これまた楽しく弾けます。

息子も、調整後は、大変弾きやすく、調律が狂いにくくなったと言っています。

どの二胡も、愛を持って調整、修理してくださってありがとうございます。次回は、皮の張り替えを目指して500円玉貯金に励みます!

この度は、ありがとうございました。
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スズキさん (nisino)
2018-03-31 19:03:30
確かに、今まで頭の取れたのを直したことはたくさんありますが、まったく新規で作ったのは初めてかもしれません。良い勉強になりました。二胡の修理最近あちこちでやるところが出てきたというより、三味線やさんに直しを出すところが多いですね、紫檀や黒檀三味線作る人なら持っていますから。
そうやって気軽に頼めるところが増えるのは良いことだと思います。
頭も楽器の一部ですから。
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