二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

違和感!!

2018-03-16 11:20:17 | ■工房便り 総合 
人口皮CDMに張り替えようと、胴を外して皮を外そうとしたら。



この画像を見て皆さん何か違和感感じませんか?

感じない。


ではこれはどうですか?



左の二胡の皮が、胴に張り付けてある部分短いのです。

通常は、右の二胡のように皮の厚みも含めて、おおよそ(皮の厚みが違いますから)14mm前後。

今この左の二胡の皮は、12,5mm

明らかに、胴に張ってあっる部分の皮が狭いのです。

そういえば以前CDMに張り替えるために蛇皮をはがしたら、

中から、こんなものだ出てきました。



ちょうど12,5ミリくらいのところに、バフリングの白いプラスティックが見えますね。

何のためだろうかと考えていたのですが、

いずれにせよ、このプラスティックは、溝を切って埋めてあるのですから、ここは隙間と変わりありません。

約、2ミリの深さですから、この部分の胴の厚みというのは4ミリくらいになってしまいます。

この二胡は暴れん坊で、雑音が中なかなか抑えられなかったとお客さまがおっしゃっていた理由がわかりました。

弦が鳴り駒が振動して、蛇皮を振動させるのですから、

この胴に張ってある、皮の幅というのは、皮の厚みを入れておおよそ14mmと昔から決まっているのだと、

ある演奏家も言っていましたし、

確かに、どの二胡を見てもそのくらいの数字です。

それでは、皮の幅が狭いと、どうなるかといいますと、音色が薄い感じになります。

よくは振動するのですが、とても良い音色とは感じられないのです。

はんたいにこの皮の部分の幅を15mm以上にすると、音色は良く出ますが、

何となく鳴りが物足りない感じになります。

たぶん、昔から、50年前の二胡を見てもこの部分は、14ミリくらいです。

職人さんたちがたくさん作ってきて、この寸法になったはずなのですが、

この最初の画像の二胡は、かなり有名なメーカーのものですから、何故、この寸法になったのかわかりません。

うっかり間違えたのでしょうかね??

でもこのメーカーさん特注品を頼むと、胴割れや、各部分の寸法違いのものなど、

通常商品としては売れないものを、かなり平気で送ってきたりすることも、多々あるので、

時々、ムっつ、、、とします。

でも起こっても仕方がないですから、直せばよいことです。

そこで、この最初の画像の二胡も、バフリングの溝に同じ木をかなり強めに叩き込むことになります。

変な隙間ができると、変な振動を起こしますから。




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