前項では、良い楽器の特徴の一つに、胴を構成する6枚の板が同じ木目(近い感じの木目)である、と書きました。
一枚の板からとれば、ほぼ同じような木目でもあり、同じような硬さであり、
たたけば似たような、音になります。
同じ音が集まれば、共鳴しやすくなりますね。
比較的楽器の育ちも早いようです。
二胡の音色には何となく雑味がありますね。その雑味がまた良い感じを生み出すのかもしれません。
例え胴が同じような木で作られていたとしても、棹、木軸、台はおなじじゅしゅであっても木の違う部分で作られます。
棹はその機能からして、かなり硬いものが選ばれなければなりません。
そうでないと曲がってしまうからです。
指板のある弦楽器は、棹が曲がることをとても嫌います。
演奏上棹が(ネックが)曲がると弦が部分的に浮いてしまい弾きにくくなるからです。
二胡の場合は、楽器自体の調整が出来なくなります。
ですので、昔は25年近く前は、棹が丸いものでしたが、それ以後は、皆さんの持っている涙適型になってきています。
現状は幅が16ミリ、前後が19ミリの中に納まる涙滴型をしています、各メーカーによって少しずつ形は違います。
それでも、木の種類によっては(例えば小葉紫檀)曲がる木も多いのです。
そこで昔から棹は、同じ木でも、芯に近いところからとりました。
基本的に木の芯は周辺部より硬いからです。
木軸はそこまで考えられていないのかどうか、様々な硬さの物が使われているようです。
胴の木とは硬さも違い多少質も違う木が組み合わさって、二胡という楽器になりますから、
二胡は雑味が多いということもできます。
そこで、せめて胴だけでも同じ木を使うほうが、雑音ではなく雑味として音色が出てくるのではないかと思いますが、
皆さんが、二胡を最初に購入した時に、なんだか、聞いたことのある良い音色ではなく、何となく雑おんぽいなとかんじるのは、
初心者用だけでなく、特別にしつらえたもの以外は、単に同じ木ということで寄せ集められた6枚の木で胴が作られていることが多いからだと考えられます。(初心者だから弾き方に多少問題はあるにしてもです)
ヴァイオリンなども、出来上がってしばらくの間は中にはとんでもなく雑音だらけという楽器もあります。
しかし、擦弦楽器の不思議なことは(撥弦楽器でも同じことは言えると思いますが)弾き込んでいくと次第に音が整ってくることです。
実はこれは何故なのかは答えが出ていません。長い研究のあるヴァイオリンなんかでもです。
これは三味線や三線を作っている人たちも、同じことを言いますが答えはわかりません。
胴の木が同じ樹種でもばらばらの物で作られている楽器は、最初とても強い音がします。
大きい音というより強い感じです。
そして雑音がとても多いです。不愉快なくらいなものもあります。
ところが弾き込んでいくと、かなり穏やかになってきて、相当良い響きになるものもあります。
11年ほど前、実験的に、ブラジリアンローズとマダガスカルローズを3枚づつ組み合わせた二胡を作りました。
これはとても強い音がしました、ある先生が気にいってくれて、ご購入いただきました。
これは強いから育てかいがあるということでした。
11年たって、もうこの楽器が手放せないとおっしゃっていただいています。
確かに強い音でもあるのですが、ちょっと不思議な魅力のある音になっています。
それを更に研究して、小葉紫檀とシャム柿とを組み合わせて作ったのが「かのね」と名付けた楽器で、
山口真央さんが弾いています。
音の大きさも響きも、ヴァイオリンと生音で一緒に演奏できるくらいな音です。
然し彼女も最初は相当てこづった様で、1年くらいたってようやっと音色の良さが出てきています。
あるお客様の小葉紫檀の楽器を皮を張り替えたことがあります。
これの胴は凄かったですね、板目あり正目もあり、中にはこれ使うかなというくらいに、根っこの部分に近い曲がった木目(あてといいます)
これ相当てこづったようですが、7,8年たつ頃からとても良い音色になってきたと言います。
確かに10年以上弾いてきて音色もよく強さもあるのですが、残念なことに皮が相当緩くなっていました。
そこで張り替えて、何気になく先生の前で弾いた時に、先生に褒められるくらいの良い楽器にな鳴ったと喜んでもらえています。
このような経験をしてきて思うのは、二胡は皮さえ健全であれば、樹種は何であれ多少雑味があったとしても、
弾き込んでいってきちんと調整すれば、どんな楽器も、
良い音色に育ちます。
確かに、木の組み合わせや作りなどで、多少の違いはありはします。
そして、遠くまで音が届くかどうかなど、あるいはオペラ歌手のように響く明記と言われる楽器があるのも確かですが、
しかし、音色の好みさえ皆さんに合っていれば、弾き込みさえすれば、どの二胡も相当良い楽器になるのではないかと、
私は考えています。
一枚の板からとれば、ほぼ同じような木目でもあり、同じような硬さであり、
たたけば似たような、音になります。
同じ音が集まれば、共鳴しやすくなりますね。
比較的楽器の育ちも早いようです。
二胡の音色には何となく雑味がありますね。その雑味がまた良い感じを生み出すのかもしれません。
例え胴が同じような木で作られていたとしても、棹、木軸、台はおなじじゅしゅであっても木の違う部分で作られます。
棹はその機能からして、かなり硬いものが選ばれなければなりません。
そうでないと曲がってしまうからです。
指板のある弦楽器は、棹が曲がることをとても嫌います。
演奏上棹が(ネックが)曲がると弦が部分的に浮いてしまい弾きにくくなるからです。
二胡の場合は、楽器自体の調整が出来なくなります。
ですので、昔は25年近く前は、棹が丸いものでしたが、それ以後は、皆さんの持っている涙適型になってきています。
現状は幅が16ミリ、前後が19ミリの中に納まる涙滴型をしています、各メーカーによって少しずつ形は違います。
それでも、木の種類によっては(例えば小葉紫檀)曲がる木も多いのです。
そこで昔から棹は、同じ木でも、芯に近いところからとりました。
基本的に木の芯は周辺部より硬いからです。
木軸はそこまで考えられていないのかどうか、様々な硬さの物が使われているようです。
胴の木とは硬さも違い多少質も違う木が組み合わさって、二胡という楽器になりますから、
二胡は雑味が多いということもできます。
そこで、せめて胴だけでも同じ木を使うほうが、雑音ではなく雑味として音色が出てくるのではないかと思いますが、
皆さんが、二胡を最初に購入した時に、なんだか、聞いたことのある良い音色ではなく、何となく雑おんぽいなとかんじるのは、
初心者用だけでなく、特別にしつらえたもの以外は、単に同じ木ということで寄せ集められた6枚の木で胴が作られていることが多いからだと考えられます。(初心者だから弾き方に多少問題はあるにしてもです)
ヴァイオリンなども、出来上がってしばらくの間は中にはとんでもなく雑音だらけという楽器もあります。
しかし、擦弦楽器の不思議なことは(撥弦楽器でも同じことは言えると思いますが)弾き込んでいくと次第に音が整ってくることです。
実はこれは何故なのかは答えが出ていません。長い研究のあるヴァイオリンなんかでもです。
これは三味線や三線を作っている人たちも、同じことを言いますが答えはわかりません。
胴の木が同じ樹種でもばらばらの物で作られている楽器は、最初とても強い音がします。
大きい音というより強い感じです。
そして雑音がとても多いです。不愉快なくらいなものもあります。
ところが弾き込んでいくと、かなり穏やかになってきて、相当良い響きになるものもあります。
11年ほど前、実験的に、ブラジリアンローズとマダガスカルローズを3枚づつ組み合わせた二胡を作りました。
これはとても強い音がしました、ある先生が気にいってくれて、ご購入いただきました。
これは強いから育てかいがあるということでした。
11年たって、もうこの楽器が手放せないとおっしゃっていただいています。
確かに強い音でもあるのですが、ちょっと不思議な魅力のある音になっています。
それを更に研究して、小葉紫檀とシャム柿とを組み合わせて作ったのが「かのね」と名付けた楽器で、
山口真央さんが弾いています。
音の大きさも響きも、ヴァイオリンと生音で一緒に演奏できるくらいな音です。
然し彼女も最初は相当てこづった様で、1年くらいたってようやっと音色の良さが出てきています。
あるお客様の小葉紫檀の楽器を皮を張り替えたことがあります。
これの胴は凄かったですね、板目あり正目もあり、中にはこれ使うかなというくらいに、根っこの部分に近い曲がった木目(あてといいます)
これ相当てこづったようですが、7,8年たつ頃からとても良い音色になってきたと言います。
確かに10年以上弾いてきて音色もよく強さもあるのですが、残念なことに皮が相当緩くなっていました。
そこで張り替えて、何気になく先生の前で弾いた時に、先生に褒められるくらいの良い楽器にな鳴ったと喜んでもらえています。
このような経験をしてきて思うのは、二胡は皮さえ健全であれば、樹種は何であれ多少雑味があったとしても、
弾き込んでいってきちんと調整すれば、どんな楽器も、
良い音色に育ちます。
確かに、木の組み合わせや作りなどで、多少の違いはありはします。
そして、遠くまで音が届くかどうかなど、あるいはオペラ歌手のように響く明記と言われる楽器があるのも確かですが、
しかし、音色の好みさえ皆さんに合っていれば、弾き込みさえすれば、どの二胡も相当良い楽器になるのではないかと、
私は考えています。