二胡工房 光舜堂

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二胡への疑問、その11。皮が緩い。

2012-08-06 09:25:55 | ■工房便り 総合 
皮に関しては、検索のキーワードというのは沢山有ります。

衝撃的なのは、皮破れた。

皮が外れた、というのがあります。

破れるというのは、ある良程度想像できます。

皮を加工する一番最初の段階で、皮の裏に付いた肉を刃物でそぎ落とします。

なるべく均一にそぎ落とすのですが、中には刃物のほんの一削りである部分だけ、皮がこそげたりすることも有ります。

これは皮を張っている間に皮を伸ばしている時に破れが見えてきます。

作業中に破れますから、これはさすがに彼国でも商品としては出さないと思います。

有りうるのは、日本のエアコンの環境に入って更に、皮が乾いて、引っ張られた場合、それまでかろうじて保っていた薄い処が、破れてしまったのでしょう。

通常これは交換してくれるはずなのですが、、、、、先生の大丈夫という言葉で疑問ながら、使っておられた方もいらっしゃいます。

これは今までに6例ほどありますし、多分この後破れるかもと言うのは、それこそ、10台以上有りました。

また、皮がはがれるというのはかなりあることです。

全面剥がれるというのは少ないのですが、部分的に、気がつかないけれどもボンドがその部分だけ剥がれていたなどというのは、相当あると思って下さい。

今までに20台以上みています。

これを調べるのは、皮のエンドの所をみて、少しでも浮いている気配があったら、薄い刃物を差し込んでみるのですが、これはかなり危険ですのでやらない方が良いと思います。

ギリギリ止まっていたのを、剥がしてしまうことも有りますから。

皮を張っているニカワというのは、気候次第で強度が変わってしまいます。

湯煎をして、ニカワを溶かすのですが、この時の温度や、気候の湿度などによっては接着強度が出ないこともあるのです。

何しろ、水にぬれた、皮をニカワで付けるのですから、かなり微妙なのですが、量産の場合どうなのでしょう。

また、二胡を作る木というのはかなり油分を含んでいます。

ですから水溶性のニカワは、本来ならば、胴の木をアルコールで拭いて表面の油分を取り除きます。

ギターの人達などは、アセトン使ったりします。

これは常識なのですが、、、、、

中国でこの作業をしているという話は聞いたことがありません、色々なブログを見てもこの作業のことが出ていないのです。

秘密にしているのでしょうか?

という訳で、二胡の蛇皮は、はがれることも有ります。

変なビビり音や、高音が出ていたのに、いきなり出なくなったなどというのは、こういう場合も有ります。

この際は。張り替えるきり仕方がりません。
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