二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡への疑問、その12、皮が緩い。続き

2012-08-07 09:30:52 | ■工房便り 総合 
最近出来た二胡の特徴があります。

特に中国の一部の会社の作った二胡の特徴です。

皮の張りが緩いのです。

ある方のブログにも書かれていますが、プロ用は張ったばかりの皮は押してもへこまないのです。

パンと跳ね返って来ます。

そして育つのに2年ぐらいはかかると言われます。

初級者用の皮の張り方があるのだそうで、直ぐに音が出てくる、要するに、少し緩く張ってあるのです。
しかし本来は一度はパンと鳴るように伸ばし、それを緩めにはるのですが、どうも最近のは、完全に伸ばしていない張り方のようです。

この方のおっしゃるような張り方があるのかもしれませんが、、、、

厚い皮を、シッカリと伸ばしきってパンと張って、育てていって緩くなった皮と。

最初から張りきらずに、緩い物との差があります。

簡単に言うと、育たないのですし、鳴らないのです。

パンと張ってこそ、良い振動板になります。

通常4回は伸ばす作業をするところを、多分2回で張ってしまっているような感じです。(この事は自分で実験してその違いを解っているつもりです)

これらの二胡は、さいしょからそこそこ良い音に聞こえますが、たちまち、更に伸びてしまいます。

もって3年でしょう。

なぜこうなったのか解りません。

工場の一番偉い人が変わったと言われますから、製作の基本方針が変わったのかもしれません。

この会社に関わる工房群というのがありますが、それらが皆同じ張り方になってしまったのです。

これは自信を持って言いますと、5年ぐらいで皮張り替えるきり仕方無いか、皮張り替えるという考え方の無い国ですから、買い換えるしか仕方ないと思いますが、それにしても相当な高額をしています。

5年後に買い替えを狙っているのかという感じがするのです。

或いは今売れればよいという感じでしょうか。

いま、世界中で二胡は、特に中国では二胡人口は減っていますから、このようなことも考えるというのは、私の邪推でしょうか。

これは作っている人間にきり分からないことですから、、、

また、日本で更にこれらの楽器がある演奏家と組んで、通販で発売される予定だそうです。

しかしご安心ください、その頃までは私はまだ健在です。

いつでも皮張り替えますよ。(チョウ忙しくなるでしょう)
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