皮の張り替えについて。

光舜堂がオープンしてから、３ヶ月が過ぎました。

その間、皮の張り替えしたのが６件ありました。

①、使用年数３年、紫檀二胡（バリサンダー）

　皮の一部が歪んで、高音が第３ポジションから上が、一気にボリュームダウン。

　胴を構成する、６枚の木のうち、３枚が大きく（０，３ミリくらい）縮みました。

　したがって、その部分の皮だけが歪みました。


②使用年数２年、黒檀（縞黒檀）

　使用年数４年、紫檀（アフリカンパドック）

　音が柔らかくなるということで、オイルを、度々皮に塗ってしまった。

　オイルが皮を柔らかくしてしまい、常時、湿気のある時の音になってしまいました。


※【注意】
　絶対に、皮に、オイルを塗らないでください。オイルは皮をやわらかくします。

　皮が、どのような加工がされているかは、確認できません。
　オイルを塗ってもなんともない物も有りますが、
　基本的に、オイルがしみこむと、なかなか、乾きません。
　もし、何方かに進められたとしても、メーカーによって皮の扱いが違いますので、
　かなり危険率は、高いと考えてください。

　

③、使用年数６年、黒檀（烏木）

　駒の跡が、皮についていて、その所だけが、陥没していました。

　相性の良い駒だったので、弦も緩めずに、３年ほど、そのまま使用。

　今年に入って、雑音が出始めてきたそうです、

　内弦と、外弦の音色が、かなり違ってしまいました。


④使用年数、１年、老紅木（花梨）
　
　雑音がひどい。
　
　皮が、部分的に剥がれていました。


⑤使用年数２年、紫檀（ホンジュラスローズウッド）

　音が相当引き込んでも、大きく鳴らない。

　皮が、網目ニシキヘビではなかった。

　タイやミャンマーの食用ニシキヘビ。

　鱗が、異常に大きく厚みもあるが、叩いても太鼓のようには鳴らない。

　これは、元々張りの無い皮。（最近、三線等でも出回り始めています。）

　申し訳ありませんが、プロでは無いと、見分けがつきません。

　ただ、複数年弾きこんで、ボリュームアップしない場合、この皮の可能性が有ります。


以上ですが、このような状況が、皆さんの二胡にあったとしたら、

残念なことではありますが、皮の張り替えが必要になります。

光舜堂では、皆さんに、張り替える皮を、確認していただいてから、

張り替えをいたします。

費用は、それぞれの皮の金額に依っても変わります。

通常、３００００円ぐらいから７００００円ぐらいの皮をご用意しています。

（張り替え費用込みの料金です）

今はそれほど良い皮が手に入らないという話をする方もいらっしゃいますが、

光舜堂では、ベトナム産の、養殖 網目ニシキヘビを使っており、

加工により、張り変えて直ぐ鳴りだす、独自の張り方をしております。

もちろん弾きこめば、ますます音のボリュームは大きく鳴りますし、

弾きこむことによって、艶のある音に、なっていきます。

蛇皮の張りとしては、大変優秀であると、ジョージガオ師にも、お誉めいただいた方法です。


鳴りで、上記のような問題が有りましたら、一度光舜堂クリニックに御来院ください。