先日、木のトロフィーを創りたいという方と山の中にサクラの倒木を見に行ってきました。わざわざ伐採する木よりも何かの原因で枯れたり、台風で折れたりとストーリー性のある木を欲しいというので、そのような木が在る処に案内してきました。
其処はケヤキの人工造林地・・・秋も深まり、ほとんどの葉は落ちて林内が明るくなっていました。林床は落ち葉の絨毯で敷き詰められています。
その斜面に根本の部分だと大人一人では抱えきれないほどのサクラの大木が数年前の台風で折れて倒れていました。このサクラの倒木が木工に使えるかどうかを見に来たのです。
既に数年間経過しているので枝や幹にはカビやキノコなどの菌類がビッシリです。キクラゲやヒラタケなど食べられるキノコもあって、ほとんどは収穫期を過ぎていたのですが手のひらほどに大きくなったヒラタケが少し収穫できました。
サクラの枯れ木はシラタ(辺材)が菌でかなり腐朽していましたが、心材の部分はしっかりとしていて十分に使用できるそうです。どんなトロフィーができるか楽しみですね。
このような場所で自然観察会を開いて、森の分解者の話をしたら参加者の人も「良く理解できるのだろうな」なんて思ってしまいました。
枯れ木や落ち葉などが菌類によって分解され、窒素やリンなどの無機物になり土の中に浸み込んだり、川に流れ込んだりして他の生き物の栄養分になること。分解の過程で二酸化炭素やメタンが出ること。植物など自然のものが燃えたり腐朽したりして二酸化炭素が排出されても再び植物が吸収してくれるため大気中の二酸化炭素は増えないこと。木材製品として使えば街中や身の回りに二酸化炭素が貯留できて温暖化防止に役立つこと。などなど沢山のことを・・・。
山からの帰り道、終わりに近づいた紅葉の妙義山に夕日が当たりとても綺麗でした。「秋の夕日に照る山紅葉・・・」ですね。
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