南フランスの海底に人工の岩礁として沈められた数万本の古いタイヤが有毒化学物質を漏出し海を汚染していることが分かり、ダイバーが一つ一つ撤去する地道な作業が行われている。ダイバーらは、ボートとクレーンを使って撤去作業に当たっている。作業費用は100万ユーロ(約1億3200万円)3をはるかに上回っており、タイヤのミシュランとフランス政府が経費の一部を負担している。タイヤが沈められた周辺には、魚が寄り付かなくなってしまっていた。古タイヤの処分と漁礁の2つの利点を期待しての処置である。1980年代に合意されて2万5千本もタイヤをしずめた地元自治体が合意した。研究者は2005年、人体に悪影響を及ぼす重金属を含む化学物質がタイヤから自然環境に漏出している事実を突き止めた。当時タイヤは「完全に不活性」と考えられており、沈められた時には全く無害だつたと信じれれていた。タイヤを使った人工岩礁は、世界中で使われており、フランスの様に撤去作業が始まった所はまだ少ない。驚きの報道だ。古いタイヤの処分方法が漁礁だったとは。全世界にどのくらい捨てられたか?有害物質の流失量は?安全神話の原発の二の舞だ。時代が進むと新たなリスクが解ってくる。今の科学で安全としても将来の科学で判明する新たなリスクまで検証できないということ。数万年安全だった地球環境がわずかここ数百年で劇的に環境悪化のレベルが上昇した。異常気象、温暖化、原油の枯渇、森林の減少、放射線廃棄物の処分先、多くの問題が顕在化してきた。世界の指導者は留意してほしい。トランプが言えば世界は注意するのか。習近平が言えば変わるのか。金正恩が言うことは無いだろうが世界の指導者の集まるサミットで協議してもらいたい。