三谷和夫:海側の一面の窓に向きて坐り景見放けゆく黒船電車(新アララギ2017.3)
佐々木フミ子:風の色と一瞬見たり足もとの渦巻く落ち葉に夕日の赤く(新アララギ2017.3)
木村和子:雲間より筋なしてそそぐ夕光はわがふるさとをおぼろに包む(新アララギ2017.3)
千葉照子:浅き瀬の岩の窪みに小蛸居り蠢く体を玉網にて追ひたり(歌会2017.3)
須田博:ここのそぢ二つも越えしに未だ尚現を抜かす浮世絵美人に(歌会2017.3)
今野英山:居酒屋の器は唐津に伊万里焼玄海の干魚あぶりて飲みぬ(新アララギ2017.3)
高橋毬枝:だしぬけにガラス窓打つ雪つぶて鴉が一羽木の間を過る(新アララギ2017.3)
山崎日出男:山宿の窓遠く見ゆ奥穂高モルゲンロートに峰染まりゆく(歌会2017.3)
麦島和子:*声をはり母へと話す吾を見て難聴は寂しとポツリとこぼす(新アララギ2017.3)
岸野トモヱ:*けんちょうの作り方も味さえも忘れているのに何故か懐かし(歌会2017.3)
大倉康幸:*暖かき飲み物欲しき冬の朝積もった雪と澄んだ青空(新アララギ2017.3)
前澤重成:*穏やかにコーヒー飲むも音楽論口もなめらか丁々発止と(新アララギ2017.3)
相川盈子:*三年間保健室の過ごしたる生徒は受験す風あたたかき日(新アララギ2017.3)
宮本通代:弔問の客ら帰りて静まれり秋明菊一輪枕辺に置く(新アララギ2017.3)
葛岡昭男:*のぼり立ち鎮守の森をイラストに村の祭りの知らせが届く(新アララギ2017.3)
渡辺澄子:*新横綱(よこづな)の撒きし福の豆受けとめぬ梅馨(かぐわ)しき新勝寺の庭(歌会2017.3)
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