10月4日 古書の日

2006-10-04 19:05:36 | Weblog


    古書店に長居のひとり秋しぐれ   ころころ

 今日は古書の日、と言っても平成15年からのこと。
 前にはよく神田の古書店めぐりなどしていたけど、掘り出し物
 などはフリーマーケットのほうが有るかも知れない。
 今日の写真。何故かいつからかは全く覚えがないのですが、
 本棚の一角を占拠している。
 泉鏡花集(現代文学全集14篇、昭和3年9月1日発行)ですが
 一度も読んだことがない。外科室、枇杷傳、一之巻から誓之巻、
 ・・・中略・・・婦系図、歌行燈、などなど28編、末巻に発句があり
 きっと、それだけで買った気がする。
 
    「冬」
 湯の山の村村おなじ小菊かな
 川添の飴屋油屋時雨けり
 片時雨杉葉けかたる軒暗し
 暁や尾上を一つ行く千鳥
 路傍の石に夕日や枯すゝき
 こがらしや噴水に飛ぶ鉋屑
 鵺の額かゝる霙の峰の堂
 京に入りて市の鯨を見たりけり
 松明投げて獣老ひやる枯野かな
 猪やてんてれつくてんてれつくと
 臥猪かと驚く朴の落葉かな
 山茶花にこの熱燗の恥かしき
 凩や天狗が築く一夜塔
 ピンゾロの丁と起きたり鐘氷る
 蔵前や師走月夜の炭俵

コメント
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