10月10日

2006-10-10 06:05:56 | Weblog


    月の船夢に疲れてゐたりけり  ころころ

 月の異名ならば「月の舟」とすれば良かったのか迷った挙句
 「月の船」とした。先人は三日月を空に浮ぶ舟にみたて、
 その航跡を楽しみ、歌に残した。なんという遊び心なのだろう。
 
 そういう意味では「月の船」は現実的な表現をしたかったのかも
 しれない。

 私の俳句の基本は季語を詠むことから、教わった。
 一句一章、二句一章にかかわらず、詩に季語を付けるのでは
 ない。季感から感受した感動を詩に残すことがそうであり。
 どんなに素晴らしい詩が有ったとしても、推敲の時に季語が
 変わるというのは、それとは違う。
 それは季が移るというのではなく、季が落ち着かないという。
 作者も読者も詩にこだわり過ぎ、本来の「季」を忘れてしまう。
 

 

コメント (4)
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