( 柏葉あじさい )
楽隊のごと紫陽花の芽ぶきたる 宮坂静生
紫陽花のパリーに咲けば巴里の色 星野椿
紫陽花剪るなほ美しきものあらば剪る 津田清子
梅雨の走りのような雨が続いています。
百年に一度といわれている不況の波の漣に何とか仕事を続けていられるのも、
家族からはお気楽と思われても、落ち込まない心を俳句が支えてくれています。
私が参加している幾つかの句会では私のように現役は少なく年齢から言えば
皆さん上の方ばかり。それなりに立派に現役を過ごしてこれらています。
それが故、ご家族,ご本人の病気の話しを聞くことも多くなりました。
大好きな連衆の一人、Iさんが大きな手術を終えられ療養中と聞きました。
一日早く平癒される事を祈り、一日も早く句座をともにしたいと思っています。
Iさんとの出会いは2005年の春に参加したインターネットの句会「GH句会」から
で、まだオフ会も無い時でも何度かメールを頂いていました。
Iさんは、強くて優しい九州男児。俳句もさりながら短歌でもさらりと詠まれる
作詞家でもある。 ずっと感じていることにIさんの根底には「えん歌」がある
「演歌」ではなく「艶歌」。
ここに大いに惹かれる。
潮騒や昆布刈る海女北港
山寺へひとつ躓く日傘かな
どんこ舟揺れて花嫁花菖蒲
膝の子へ昔話やしゃぼん玉
三味抱きて急ぐ芸妓やおぼろ月
口紅を拭ひまた引く更衣
夕立やよろしければと女傘
またお酒もご一緒したい。